木村拓哉、イ・ビョンホン、ジョシュ・ハートネットが豪華共演を果たした映画『アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン』のワールドプレミアが27日、東京・六本木で行われ、日韓米のスターが勢揃いした。上映に先立って行われたイベントでは、開始前から会場周辺に約3000人のファンが詰めかけ、厳重な警備の中、3人は物語の鍵となる十字架を模したレッドカーペットを歩きファンの大歓声に応えた。

左から、トラン・アン・ユン監督、ジョシュ・ハートネット、トラン・ヌー・イェン・ケー、イ・ビョンホン

日本でのワールドプレミアに、木村は「わざわざ日本に来てもらって、日本でこういった場をもうけられて嬉しい」と共演者らをあたたかく迎えた。「(映画には)参加させてもらった立場なので、緊張していますが、映画の独特の世界観を皆さんにも味わってほしい。こういうチャンスを与えてくださった監督に感謝しています」と、ファンにアピールした。また、本作の魅力は、日韓米仏の様々な国のキャストが出演し、LA、フィリンピン、香港ロケを敢行。撮影現場では「共通語として、"体当たり"の英語でコミュニケーションをとっていました(笑)。フィリピンでは、小道具のおじちゃんが銃の音を聞かせてくれようとして、警備をしていた軍の人たちから、一斉に銃を向けられた(笑)」と苦労を明かしていた。

一方、木村とは映画『HERO』(2007年)に続き二度目の共演となるイ・ビョンホンは、「皆さんにこのような歓迎を受けて、大勢の観客に披露できるということで、非常にワクワクしています。木村さんは寡黙で内向的という話を聞いていたんですが、前回の共演で知っているので、香港で顔を合わせた時は昔からの友人のように、とても親しく接してくれました」と仲の良さを披露。また、劇中で流す"涙"について「わたしが演じている役は、血も涙もないようなヤクザのボスで、普段は残忍で非道。だけど、超自然的な力を感じた時に、まるで懺悔をするような感覚で、思わず涙をこぼしてしまうんです」と、ストーリーに関わる意味深な発言をしていた。

『アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン』は6月6日より、TOHOシネマズ六本木ほか全国でロードショー

本作は、世界最速の6月6日公開。殺人の記憶に苦しむ元刑事のクライン(ジョシュ)が、他人の傷を自らの肉体に引き受ける不思議な力を持ち、失踪した青年シタオ(木村)を捜す旅に出る。香港へとたどり着いたクラインは、同じくシタオを探す香港マフィアのボス、ス・ドンポ(イ・ビョンホン)に出会い、香港マフィアと警察の抗争、逃走劇に巻き込まれるサスペンスである。国際映画祭常連のトラン・アン・ユンが脚本・監督を務め、音楽はレディオヘッドが担当する。

(c) Lam Duc Hien, Photographer