三洋電機は27日、デジタルムービーカメラ「Xacti(ザクティ)」5周年記念モデルとして、「DMX-WH1E」を発表。発売は6月19日を予定しており、価格はオープン。推定市場価格は5万5,000円前後。

"水のXacti"「DMX-WH1E」(左)とベースモデル「DMX-WH1」

三洋電機 デジタルシステムカンパニー DI事業部 DI企画部 藤田日出人課長。本体色のブルーには「きれいな海、水へ感謝の気持ちをこめました」

DMX-WH1Eは、3月に発売した「DMX-WH1」をベースに、水をテーマとした防水ハイビジョンムービーカメラ。同社のコーポレートビジョンである「Think GAIA」を具現化するために、パッケージングの見直しや本体色の選定、専用ファームウェアの搭載を行っている。

具体的な"エコ"仕様としては、単色刷りすることで使用インクを削減した茶ダンボール外装の簡素化パッケージの採用。マニュアルは内容を基本操作に絞り、ページ数を約60%削減した(従来の詳細説明書はWeb上で確認可能)。また、ユーザーによって要・不要の意見が分かれていた付属AVケーブルを省略。ボディカラーには水をイメージさせるブルーを採用したのに加え、製品を使うたびにエコ意識を喚起させる専用起動画面を用意している。

新モデルは、パッケージやマニュアルを簡素化したエコ仕様

ベースモデルと同様に光学30倍ズームや水深3m防水に対応

さらに今回のモデルでは、ワイヤレスSDカード「Eye-Fiカード」に対応。Eye-Fi連動機能搭載により、撮影したデータを簡単にパソコンに転送し、管理できる。

「Eye-Fi」に対応することでパソコンへワイヤレス転送が可能。「電源管理画面」では、電池残量による「Eye-Fi」自動停止も設定できる

動画転送時。モニター右下にアイコンが表示される

基本仕様は、光学30倍ズームと最大で1280×720のハイビジョンムービーに対応するなどベースモデルとほぼ同様となっている。防水性能は「JIS C 0920 防水保護等級」でIPX8相当を実現。水深3mでの撮影も可能となっており、海やプールなどのアウトドアシーンでも活躍する。

操作性では、本体側面に「Sub Recボタン」を装備するなど、水中での操作性に配慮。シャッターチャンスに強い「リバース連写」機能や、動画と静止画に対応する「手ブレ補正」や「顔検出追尾」などの機能も搭載している。連続撮影可能時間は、約200分。

"世界初"という防水デジタルムービー「DMX-CA65」発売以来、進化し続ける三洋の防水Xacti。側面には、水中でも使いやすい「Sub Recボタン」を装備している

1/6型約110万画素原色CMOSセンサーを搭載し、静止画での有効画素数は約110万画素。ムービーでは、HDで約97万画素、SDで約110万画素となっている。液晶モニターは、約15万画素の2.5型低温ポリシリコンTFTカラー液晶。内蔵メモリーは約43MBで、SD/SDHCメモリーカードにも対応。本体サイズは、58.7(W)×62.8(H)×112.4(D)mm(最大寸法、突起部除く)。重さは約311g(本体のみ)。

Xactiユーザー代表としてシドニーオリンピック競泳女子100m背泳ぎ銀メダリストの中村真衣さんが、"水"をイメージさせるブルーの衣装で登場

現在は水泳教室などで教えている中村さんは「Xactiは水泳のフォームの確認にも役立っています。撮ってその場ですぐに確認できるのも便利です」

このほか、エコ意識を喚起する「Xacti actblueプロジェクト」を実施する。きれいな海、きれいな水を守る活動を行う各種NPO団体(日本ウミガメ協議会、オーシャンファミリー 海洋自然体験センター、コーラル・ネットワーク)と協賛し、各団体の活動をDMX-WH1Eを通して発信していく予定。デジタルシステムカンパニー DI事業部 DI企画部 藤田日出人課長は「エコへの関心が高まっている中で、各団体の活動内容を紹介することで、さらにエコへの意識を深めてもらうきっかけとしたい」と話していた。

2003年11月に発売された「DMX-C1」をはじめとするXactiシリーズ

なお、DMX-WH1をベースモデルとした理由は「Xactiの進化の中で、(DMX-WH1のような)横型モデルは"とがったモデル"となっています。縦型ではなく横型とすることで、今までにないユーザーの方にも広めていきたいと思いました」(同氏)としていた。