NECは26日、携帯電話を活用した情報モラル教育ソリューション『UNIVERGE ケータイdeモラル ソリューション』の販売を28日から開始すると発表した。インターネットや携帯電話を巡るトラブルの疑似体験などにより、ネットいじめなどを防止することを目的としている。

『UNIVERGE ケータイdeモラル ソリューション』システム概要

インターネットや携帯電話が急速に普及する中、ネット掲示板や電子メールを使ったいじめ、中傷などが急増している。また、出会い系サイトや残虐な画像などを掲載した有害サイトも数多く存在しており、全国の子供たちに対する「情報モラル教育」の展開が急務になっている。

今回NECでは、こうした状況に対応することを目的に、岩手県立総合教育センターでの実証実績に基づき、新たな情報モラル教育ソリューション「UNIVERGE ケータイdeモラル ソリューション」を商品化した。

同ソリューションでは、授業を行う教室内でのみ利用できるFOMA/無線LANデュアル端末を全生徒に配布し、携帯電話を活用した体験型実践授業を実施する。教室内に設置した無線アクセスポイントを経由して生徒が教材用の情報サイトにアクセスし、掲示板への書き込みやプロフの作成などを体験する。

携帯サイトの仕組みを理解することに加え、情報化社会におけるモラル教育を行う。例えば、匿名でインターネットに書き込んでもIPアドレスから個人を特定できることなどを教えることで、「子供たちに電子メールによるいじめや中傷などは絶対にしてはならないとの気づきを与える」(NEC)。

また、システム一式や学習指導案、システムの利用マニュアルなどは持ち運びができるケースに収納することができるため、室内での授業に必要なシステム環境の簡単な設置や移動が容易にできるようになっている。

価格は500万円~(税別、FOMA/無線LANデュアル端末40台規模の場合。SI費込み、保守、運用費は除く)を予定。「全国の約1,900の都道府県・区市町村教育委員会向けに販売を行っていく」(NEC)としている。

ネットいじめの実態についてはこちらのレポートを参照

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