オンキヨーは22日、プリメインアンプ「A-5VL」とSACDプレーヤー「C-S5VL」を発表した。発売は6月27日を予定している。価格は、A-5VLが8万4,000円で、C-S5VLが6万3,000円。

多少機能は追加されているが、スタイルだけでなく、構造面でもA-1VLライクなミドルクラスプリメインアンプ「A-5VL」

A-5VL/C-S5VLは、そのスタイルからもわかるように、同社のフラッグシップモデル「A-1VL」「C-1VL」のスタイルを踏襲したミドルクラスのプリメインアンプとSACDプレーヤー。同社によると、A-1VL/C-1VLは音質面で高い評価を受けているが、価格帯によるハードルがあり、「同じテイストを保ちながら、もっと多くの人に使ってもらえるミドルクラスの製品を目指し、今回のモデルをリリースする」とのことだ。

シンプルなスタイルだが、高機能なCD/SACDプレーヤー「C-S5VL」

A-1VLは、大容量の電源と、同社独自のデジタルアンプ「VL Digital」を組み合わせた、非常にシンプルなプリメインアンプ。そのシンプルさはデザインにも現れており、フロントパネルには、電源スイッチとボリューム、入力切り替えスイッチ程度しか存在しない。A-5VLでも、大容量の電源とVL Digitalという構成自体は変わらないが(A-1VLでは、左右ch独立でトロイダルトランスが使用されていたが、A-5VLでは左右独立でEI型トランスが採用されるなど、構成には若干の違いがある)、いくつかの点で機能が追加されている。

まずは、DAコンバーターの搭載。新たにバーブラウン製のPCM1796が2個採用されており(A-1VLではアナログ入力のみだったのだが)、同軸×1/光×1のデジタル入力が可能となった。また、デジタル入力では24bit/96kHzにも対応する。さらに、A-1VLには存在しなかった、BASS±14dB(100Hz)/TREBLE±12dB(10kHz)のトーンコントロール機能(トーン回路をパスするダイレクトモードも装備)、バランスコントロール、ヘッドホン端子、A/B2系統切り替え可能なスピーカー端子などが追加されており、そのぶんフロントパネルも、にぎやかになった。

C-S5VLは、スタイルこそC-1VLを踏襲しているが、CDプレーヤーではなく、SACD/CDプレーヤー。DACはWolfson microelectronics製の「WM8742」。クロックの安定性を高めるためのヒーティング回路や、ジッターを除去するジッタークリーナー回路などが搭載されている。再生可能なメディアは、音楽CD/SACDに加えて、CD-R/RWに記録されたWMAにも対応。さらに、再生するソースに合わせて周波数特性を切り替えるロールオフ機能、位相切り替え機能なども搭載されている。