男女が結婚相手に求める条件の食い違いによって結婚に至らず、婚活が繰り返されるという"婚活スパイラル"が起きているようだ。若年層のマーケティング調査機関「M1・F1総研」が21日に発表した、婚活を意識する女性の価値観・行動を考察した調査結果によって、婚活ブームの実態が浮き彫りになった。

同調査は2月、1都3県在住の未婚で20歳~34歳という、女性631人と男性741人を対象に実施。まず、「婚活は現在必要だと思う」と回答した婚活を意識している女性は、その他の女性に比べて、自分を美しく見せるアイテムや美容関連、習い事など"自分磨き"に対して惜しみなく消費し、情報収集のためのメディアへの接触も多いことがわかった。その背景には、男性から結婚相手として求められている条件として、複数回答の結果、「料理ができる」(77.4%)、「家事ができる」(76.2%)、「容姿が良い」(54.8%)を上位に挙げて認識している影響も少なからず考えられる。

また、婚活女性は、そうでない女性と比較して、結婚相手に対して多くの条件を求める傾向にあるという。「頼りがい」や「思いやり」といった本質的な条件を上位に挙げながらも、「高年収」、「高身長」、「高学歴」といった"三高"を重視する傾向は、自己投資へのそれなりの成果を期待してのことかもしれない。

実際に男性が結婚相手に求めるもので譲れない条件は、1位「安らぎを感じる」(70.7%)、2位「気配りできる」(69.8%)、3位「健康である」(62.1%)、4位「誠実である」(58.6%)、5位「料理ができる」(57.9%)という順になった。このように、婚活女性たちが投資している「料理・家事スキル」や「容姿」は、男性が最優先で求めている条件とは微妙にずれている。同機関は「自分の求めている高い基準を満たす男性が現れても、逆に自分は男性側の基準を満たせていないという事態が起こりえます。結果、彼女たちはより一層自己投資に励むことになるのです」と分析している。