ビザ・ワールドワイドは19日、ネット上のカード決済に関する意識調査を発表した。同調査は2009年には消費者向けの電子商取引が7.4兆円に達するとの予測を受け、非対面取引用に提供しているセキュリティサービスについての認知・活用状況を探ることを目的に行ったもの。

クレジットカードの支払い状況をみると、クレジットカードが使えるインターネット上の店舗において、全体の60.0%が「いつもクレジットカードで支払っている」と回答。実店舗でいつもクレジットカードを利用すると答えた割合(27.2%)の2倍超に上った。

インターネット上の店舗において、クレジットカード以外で決済する理由としては、「安全性に不安を感じる」が47.5%と、2位の「日ごろからクレジットカードはあまり使わないようにしている」(29.0%)を大きく引き離した。ネットショッピングの際のクレジットカード決済に不安を感じるか尋ねると、「非常に不安を感じる」が6.6%、「不安を感じる」が33.8%で、合計すると約4割が不安を感じていることが明らかになった。

同社は、ネットで商品を購入する際、個別のVISA認証サービス用のパスワードを入力することで確認する本人認証サービス「VISA認証サービス」を提供している。パスワードの発行は加盟店を経由せず、本人とカード発行会社との間で行われるため、クレジットカードの不正被害のリスクを抑えることが可能。VISA認証サービスが利用できるサイトはこちらで確認することができる。

しかし、VISA認証サービスについては、「内容まで知らなかった」との回答が68%に上り、現状サービスをよく知らない消費者が多いことが窺える。特に、「ネット上ではクレジットカード以外で決済することが多い」や「ネット決済に関して不安を感じる」など、カード決済に抵抗および不安のある人ほど「知らない」傾向が高くなっているという。同社は、カード発行会社(イシュア)や加盟店契約会社(アクワイアラ)と協力体制を敷き、カード会員への普及啓発、加盟店へのVISA認証サービス導入に努めていくとしている。