大韓航空はこのほど、中長距離路線を運行するすべての旅客機に快適性と機能性を追及した最新シートを導入すると発表した。5月末に就航予定のB777-300ERが新シート搭載の第一号機となり、今回の導入計画の投資総額は2億ドルとしている。

ファーストクラスに装備される「コスモスイート」

プレステージクラスに装備される「プレステージスリーパー」

ファーストクラスの「コスモスイート」は、航空機座席のデザインを専門に手がけるイギリスのアキュメンに依頼したシート。既存のコスモスリーパー(シート幅78cm)同様のフルフラットシートで、シート幅を15cm広げてゆとりを増し、モニターサイズも15インチから23インチに拡大した。ナチュラルなウッドカラーが採用され、長時間のフライトでもゆったりとくつろげるキャビンを演出したという。

プレステージクラス(ビジネスクラス)の「プレステージスリーパー」は、同社としてこのクラスでは初めてのフルフラットシート。シートピッチは既存の短距離路線のシートより67cmも広げた188cm。パーソナルモニターは10.4インチから15.4インチへ拡大し、プライバシーパーティション、ワンタッチ式シート調整ボタンなどを備える。

エコノミークラスには人体工学に基づいて設計されたシート「ニューエコノミー」を導入。長距離旅行を快適に過ごせるよう、より洗練されスリム化されたデザインになったという。モニターは8.4インチから10.6インチへ拡大する。

このほか、機内エンターテインメントシステムが強化され、従来より解像度と処理速度が大幅に向上したという新AVOD(オンデマンド)システムを搭載。同社によると、2008年までにB777-200、B747-400を対象に26機のアップグレードが完了しており、2009年9月~2011年3月までに現在保有するB777およびA330などの32機をアップグレードする予定。2014年までには計96機の機内設備が刷新される計画としている。