4月29日(現地時間)に世界保健機関(WHO)が世界的流行の警戒水準を"フェーズ5"に引き上げた「新型インフルエンザ(H1N1)」に対する政府・厚生労働省の対応を、内科医の4割が"過剰反応"と評価していることが、病院検索サイトを運営するQLifeの調査でこのほど明らかになった。
同調査は、30歳以上の診療所や病院に勤務する内科医300人を対象に行ったもの。4月28日に舛添要一厚生労働大臣が新型インフルエンザ感染症の発生宣言をして以降1週間の初動について、全国の医療機関の現場における状況や行政の緊急対応への評価をたずねた。
その結果、政府・厚生労働省の対応について4割が「過剰反応」と評価。また、厚生労働省が「新型インフルエンザに対応したワクチンを作る場合、通常の季節性インフルエンザワクチンの製造を中止する」方針を固めたことについては、病院医で66%、診療所医で74%が「反対」と回答した。
その他、新型インフルエンザ対策については、病院では半数以上が「『季節性インフルエンザ対策』とは違うことをしている」と答えたのに対して、診療所では6割が「『季節性インフルエンザ対策』と同じことをしている」と答え、対応に差が見られる結果となった。