Mozillaの研究開発部門Mozilla Labsは8日 (米国時間)、Webアプリの単独動作を可能にする「Prism」のWebサイトをオープン、あわせて初のβ版となる「Prism 1.0b1」およびFirefox用アドオン「Prism for Firefox 1.0b1」をリリースした。動作環境はWindowsとMac OS X、およびLinux。Firefox用アドオンの動作には、Firefox 3.0以降が必要。
今回のリリースは、正式版 (v1.0) の公開に向けた初のβ版。新APIの追加により、Prismの機能により単独動作可能なWebサイトで、よりネイティブなアプリケーションに近い機能が提供可能になった。新たに自動アップデート機能をサポート、フォントや表示色などの設定も変更できる。個人情報の抹消機能や、トレイアイコンおよびドックメニューのサブメニュー表示にも対応した。Mac版では、Mac OS X Tiger (v10.4) のフルサポートが行われている。
Mozilla Labsは今回のリリースにあわせ、Prism専用のWebサイトを開設。Prismの機能説明や、単独動作可能なアプリとして利用したときの利点を紹介している。
Prismは、Webアプリをブラウザから独立動作させるための実行環境。Firefoxと同じGeckoエンジンを採用しつつ、Firefoxとは異なるプロセスとしてWebアプリを動作させることが可能。起動と設定はFirefoxと完全に分離されるため、実質的にスタンドアローンのアプリケーションとしてWebアプリを利用できるほか、ブラウザのクラッシュにあわせWebアプリも終了する、といった事態が発生しないことが特徴。