岡山電軌軌道は30日、和歌山電鐵の猫のキャラクター「たま駅長」をラッピングした「たま電車」の運行を開始した。和歌山電鐵の元祖「たま電車」を手がけた水戸岡鋭治氏のデザインで、白い車体に35匹の三毛猫「たま」が描かれた。座席も和歌山電鐵の「たま電車」と同じシート地を採用したという。同車両は岡山電軌軌道の全路線にて運行するとのこと。東山線、清輝橋線の合計で1日15本程度の予定。
和歌山電鐵は南海電鉄貴志川線を継承するため、岡山電気軌道を中心とする両備グループの100%出資で設立された。車両デザインの顧問として水戸岡鋭治氏を起用し、いちご電車、おもちゃ電車などで話題となったという。また、日本初の猫駅長「たま」が話題となり、全国から観光客を集めているとのこと。
30日に開催された出発式で、同社の小嶋光信社長は「和歌山電鐵の再生が順調に進み、両備グループへの評価が高まる一方で、地元岡山では何をしてくれるのか、という期待も大きくなった。たま電車の導入は、岡山の子どもたちへ端午の節句のプレゼント」と挨拶した。たま電車にはこのほかに「来年5月21日で岡山電軌軌道と両備グループが100周年となる記念」「岡山市が政令指定都市になった記念」などの意味を込めたという。「たま様の福招きにあやかりたいと思います」(同社)。
岡山電軌軌道の「たま電車」は、今後一年間ほど続ける予定。「毎月を目処に、少しずつ楽しみを加えてバージョンアップしていきます。お楽しみに」(同社)。