実際にPHPスクリプトを動かしてみる
それでは実際にPHPスクリプトを動かしてみよう。まず手始めにphpinfo関数を使用してみたところ、表示は以下のようになった。標準のPHPとは異なりQuercusの出力結果となっているが、きちんと動作していることがわかる。
日本語の利用も問題ないため、簡単なアプリケーションであればPHPで開発することができそうだ。
quercus-gaeは実験的な試みであるため機能面で不足している部分も多く、またファイルへの書き込みができない、データストレージとしてBigTableしか利用できないといったGoogle App Engineの制約もあるため既存のPHPアプリケーションをGoogle App Engine上で動かすのは現実的ではない。
しかし、このような制約を理解した上でPHPプログラマが使いなれた言語を使用してGoogle App Engine上で動作するアプリケーションを開発するためのプラットフォームとして考えるのであれば、今後に期待を抱かせるには充分なものだ。
Google App EngineでのPHPサポートは要望が多く、Moriyoshi Koizumi氏と同様Quercusを使ってPHPを動かすという試みを行っている開発者は海外にもいるようだ。PHP開発者の人口は非常に多いため、今回紹介したようなQuercusを使った方法ではなく、いずれGoogle App Engineでネイティブにサポートされる可能性もあるだろう。
いずれにしろGoogle App EngineはJavaに対応したことでその可能性が一気に広がったのは間違いない。正式にサポートされているPython、Javaだけでなく、他の言語のユーザも注目してみてはどうだろうか。