Walkman Phone, Xmini レビュー
「Walkman Phone, Xmini(型番:W65S)」は、2008年12月に発売されたソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製のau向けCDMA 1X WIN端末だ。その特徴的なデザインと端末サイズ、そして音楽ケータイとしての機能を中心に全4回にわたってレビューを行う。
2008年12月に発売されたソニーエリクソン製のau端末「Walkman Phone, Xmini」レビュー。4回目は、Bluetoothを使ったハンズフリー機能とミュージックプレイヤー機能について解説する。
Bluetoothが携帯電話に搭載されるようになってから数年が経つが、いまだに使ったことが無い人も多いと思う。使い方がよく分からない人もいるだろう。
Xminiのメニュー画面には、Bluetoothを大きなアイコンを使って強くアピールしている。Bluetoothを活用してこそXminiの楽しさが最大限に発揮できるので、ぜひともBluetoothヘッドホンを活用して、ストレスフリーの音楽環境を手に入れていただきたい。
意外と簡単Bluetooth接続
今回Bluetooth接続での音楽聴取テストに使用したのは、ロジテック製の耳掛け式Bluetoothヘッドホン「LBT-HP110C2」。Bluetooth 2.0+EDRに対応し、プロファイルはA2DP(音楽聴取用プロファイル) / AVRCP(リモコン操作用プロファイル) / HFP(ハンズフリー用プロファイル) / HSP(ヘッドセット用プロファイル)に対応する。Xminiの音楽聴取やハンズフリー通話では、このうちA2DP / AVRCP / HFPの3つのプロファイルを使用する。
Bluetooth接続をする場合まず初めに、Bluetooth機器とXminiのペアリングを行う。ペアリングとは、XminiにBluetooth機器を登録する作業で、一度設定しておけば、あとはペアリング作業をする必要はない。同期させるBluetooth機器をペアリング待ちの状態にしておき、Xminiのメニュー画面からBluetooth→初期登録を選択すると、あとは画面の指示に従うだけだ。取扱説明書を読みながら進めれば、初心者でも簡単に接続できる。ここで注意したいのは、ハンズフリー機能と音楽聴取機能を同時に使うには、2回ペアリング作業を行う点。A2DPとHFPは別々のプロファイルであるため、Xminiに2つの機能を登録させなければいけない。AVRCPはどちらのプロファイルを登録しても自動的に登録されるため、気にしなくて良い。
2つのプロファイルを登録し終えたところで、まずは音楽を聴いてみよう。Bluetoothヘッドホンの電源が入っていれば、LISMO PLAYERを起動し、普通に再生するだけで繋がる。またXminiに再生できる楽曲が入っていれば、Bluetoothヘッドホンの電源を入れるだけで自動的に音楽再生が始まる。これは非常に便利だ。
初期登録(ペアリング)はダイアログに従って順に行うだけ |
初期登録で接続できる機器が見つかると画面に名前が出る。すでに接続設定が完了している場合、接続で使用されているプロファイル名と使用の可否(○か×)も表示される |
PCのLISMO Portで音楽をダウンロード購入する場合など、Bluetooth接続を一時的に停止する必要がある。そういった操作もBluetoothメニューから行う |
ヘッドホン側での早送り・巻戻し・音量調整なども問題なく行える。逆にBluetoothヘッドホン使用時には、音楽の音量調整はヘッドホン側でしかできない。Bluetooth接続で途切れなく音楽が聴ける距離は、遮蔽物がなければ6m程度、間に遮蔽物があると3m程度。手で覆ったりバッグの中にしまったりすると2m程度というところだ。
Bluetooth接続時の音質は比較的クリアで聴きやすかった。Bluetoothでの音楽送信では若干音質が落ちる傾向があるが、音質を改善するDSEE機能はBluetooth接続時でも有効なので、少しでも音質を気にする人はDSEEをONにしておくと良いかもしれない。
いちど使うとやめられないBluetooth
次にハンズフリー通話を試してみた。音楽聴取中に通話着信すると、Xmini本体とヘッドホンの両方で着信音が鳴る。マナーモードなどにしている場合は本体がバイブレーションで知らせ、ヘッドホン側には着信音が鳴る仕組みになっている。Bluetoothヘッドホン側のボタン操作での発話・終話も問題なく行えた。通話を切ると自動的に音楽再生に戻るのも非常に使い勝手が良い。Bluetoothヘッドホンを使用しての音楽聴取とハンズフリー通話は、とにかく簡単の一言だ。
なお、XminiではこのほかにもPCなどとBluetoothで接続し、モデムとして利用できる機能(DUN-DTプロファイル)、アドレスデータの交換が行えるSPPなどにも対応している。
Bluetoothを利用すれば、Xminiをネックストラップに吊り下げる必要もなく、邪魔なコードに煩わされることもなくなる。一度この便利さを知ってしまうと、有線での音楽聴取には戻れないほどだ。音楽という身近な娯楽がより快適に享受できるというのは大きなメリットだ。携帯電話でありながら携帯電話らしくないXminiを楽しむのであれば、Bluetoothヘッドホンこそ最高の周辺機器と言えるだろう。
(あるかでぃあ/K-MAX)