米AMDが、Phenom IIプロセッサの新モデルとして「Phenom II X4 955 Black Edition」を発表した。DDR3メモリを利用できる最新のSocket AM3に対応し、動作周波数はPhenom IIシリーズ最速の3.2GHzを実現している。今回、評価機材を入手したので、早速その実力をテストしてみたい。

「AMD Phenom II X4 955 Black Edition」

まずは仕様の確認だ。動作周波数は前述したように3.2GHzで、対応SocketはAM3。キャッシュサイズはL1が512KB、L2が2MB、L3が6MB。内蔵メモリコントローラはDDR2/3両対応で、DDR3であればDDR3-1333MHzまでのDIMMを利用できる。HyperTransportは3.0で、帯域は4GHz(2GHzの双方向)。動作電圧は0.875~1.5V、TDPは125W。ほか、Black Editionであるため倍率ロックが外されているという特徴もある。

他モデルとの比較も含め、基本的な仕様を以下表にまとめておこう。

■主な仕様および他モデルとの比較
X4 955 X4 945 X4 810 X4 940
ソケット Socket AM3 Socket AM2+
動作周波数 3.2GHz 3GHz 2.6GHz 3GHz
HyperTransport 4GHz (上下2GHz) 3.6GHz (上下1.8GHz)
L1キャッシュ 128KB (inst 64KB+data 64KB)×4
L2キャッシュ 512KB×4
L3キャッシュ 6MB 4MB 6MB
Nominal Voltage 0.875-1.5V 0.875-1.425V 0.875-1.5V
Max Temp 62℃ 71℃ 62℃
Max TDP 125W 95W 125W