日本通信は21日、NTTドコモから音声通話に関する卸役務を受けることで合意したと発表した。両社は2月23日に基本合意書を締結し、現在最終的な協議を行っている。

日本通信は、ドコモのFOMA網を活用したデータ通信サービス提供のため昨年8月にはレイヤー3接続を、今年3月にはレイヤー2接続を実現、MVNO事業者や顧客向けに提供してきた。一方で、MVNO事業を目指そうとしている事業者などから新たなMVNO事業立ち上げの支援を要請されてきた背景があり、MVNEとしてイネイブラー事業を拡大するためにも音声通話サービスの提供が重要と判断し、今回の契約に至った。

日本通信は、モバイル・データ通信を最大限に活用する方法として相互接続によるMVNO事業モデルを提唱し実現してきた。同社の主要サービスは今後もデータ通信であるが、例えばスマートフォンのオプションで音声通話機能も利用したいという顧客ニーズがあり、そのサービスを提供したいというMVNO事業者も存在するという。このニーズに対し、オプションとしての音声通話サービスを主にイネイブラー事業としてMVNO事業者に提供することでサービスの幅を飛躍的に高め、パートナーとなるMVNO事業者の支援を更に強化していくとしている。