オンライン旅行会社「Expedia」の日本向けサイト「エクスペディア ジャパン」はこのほど、有給休暇の取得実態に関する調査を日本と欧米などの11カ国で実施し、その結果を発表した。調査は日本では3月31日~4月1日の期間に、米国や欧州などでは3月にインターネット上で行われ、計9,349人から回答を得た。今回調査した国は日本、米国、英国、フランス、ドイツ、スペイン、イタリア、オーストリア、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド。

有給休暇の平均付与日数のうちの平均取得日数(取得日数/付与日数) 「エクスペディア・レポート/国際有給休暇比較2009」より

同調査によると、日本人の有給休暇の平均支給日数は約15日で、米国に次いで2番目に少ない日数となった。また平均取得日数は約8日で、2008年(実施7カ国)に引き続き調査国中で最低の結果に。2008年調査と比べると、平均支給日数・平均取得日数ともにわずかながら減少傾向となっている。一方、最も有給休暇を取得している国はフランスの36日で日本の4倍以上だったほか、11カ国の平均取得日数は21日と、こちらも日本の平均取得日数を大幅に上回った。

日本を除く10カ国では、支給された有給休暇をすべて使い切った人が50%以上に上った。反対に日本はわずか8%に留まっており、「有給休暇が少ない上に、休みを取らない(取れない)」といった日本人が多いようだ。

2008年と比べて有給休暇を取りやすくなったかと尋ねたところ、71.5%が「取りやすくなったと感じない」と答えたのに対し、「取りやすくなったと感じる」との回答は28.5%。自由回答欄には「リストラで負担が増えた」「派遣切りのため人手が足りない」といったコメントが見られるなど、景気悪化が有給休暇の取得に影響を与えていることが推察される。