黒部峡谷鉄道(富山・黒部)は5月1日から、トロッコ列車の案内放送を女優・室井滋氏のナレーションにリニューアルする。お客様を「おもてなしの心」でお迎えする活動の一環という。「従来の車内放送は、表現が単調で少し硬めだった」(同社)。リニューアルにあたって、沿線の観光スポットの期待感を高め、親しみやすい躍動感あふれるナレーションにするため、富山県出身の室井滋氏に依頼したとのこと。
黒部峡谷鉄道は黒部峡谷の電源開発に伴い、建設用の資材や作業員輸送に使用された鉄道で、1937(昭和12)年に現在の欅平まで約20kmが開通したという。「自然峡谷美を誇る秘境であり、探勝を希望する一般の人が絶えないため、当時は生命の保証をしないことを前提に便乗旅客の取り扱いをしていた」(同社)。1953(昭和28)年に鉄道事業法による旅客営業の認可を受けて現在に至るとのこと。軌間762mmで車両も小さく、トロッコ電車の愛称で親しまれているという。毎年4月中旬から11月までの営業で、今年は4月20日~30日で一部区間、5月1日~11月30日で全区間を運行する予定。