ソニーは14日、ウォークマンの新シリーズ「Xシリーズ」の「NW-X1060」「NW-X1050」を発表した。発売は4月25日で、価格はオープン。市場価格は、NW-X1060が5万円前後、NW-X1050が4万円前後と予想される。

S-Masterデジタルアンプに、NDR-NC500Dと同回路のデジタルノイズキャンセリング機構を搭載するウォークマン「Xシリーズ」

Xシリーズは、Aシリーズの上位となる、ウォークマンのフラッグシップシリーズ。NW-X1060とNW-X1050の違いはメモリの容量のみで、NW-X1060は32GB、NW-X1050は16GBのメモリを搭載している。

最大の特徴は、6種類のデジタルクリアオーディオテクノロジーの採用。Aシリーズでは「13.5mm径EXヘッドホン」、高域などの補完を行う「DSEE」、チャンネル間のセパレーションを改善する「クリアステレオ」、低域のひずみを抑える「クリアベース」という4種類の高音質化技術に加えて、アナログ方式のノイズキャンセリング機構を搭載していた。

Xシリーズでは、これら4種類に加え、同社のHi-Fiコンポーネントなどに採用されているフルデジタルアンプの「S-Master」を搭載。さらに、ノイズキャンセリング機構もデジタル化されている。これにより、ノイズの低減率が約98%へと向上している。同社によると、Xシリーズのデジタルノイズキャンセリング機構には、同社が昨年4月に発売したデジタルノイズキャンセリングヘッドホン「NDR-NC500D」と、回路的には同じものが搭載されているとのことだ。NDR-NC500Dで約99%となっているノイズ低減率が、Xシリーズでは約98%となっていることについては、NDR-NC500DとXシリーズに付属するヘッドホンの形状の違いによるものだとのことである。

対応している音声ファイル形式は、MP3 / WMA / ATRAC / ATRAC Advanced Lossless / リニアPCM / AAC / HE-AAC。音声ファイルの転送は、付属の「SonicStage V」を利用するか、あるいは普通にドラッグ&ドロップすることでも可能だ(ただし、著作権保護されているファイルは、ドラッグ&ドロップで転送すると再生できない)。

高音質化だけでなく、多機能化という面でも、Xシリーズはフラッグシップモデルにふさわしいものとなっている。まずは、ワンセグ放送に対応。受信だけでなく、予約録画にも対応する。また、同社の発売するBDレコーダーのAシリーズが装備する「おでかけ転送」にも対応しているため、ワンセグだけでなく、フルセグの番組を(録画したものを)、見ることも可能だ(もちろん、Aシリーズのレコーダー以外からの転送でも、AVC / MPEG-4 / WMV形式のビデオコンテンツならば再生可能)。

タッチパネルでの操作

ディスプレイは3型有機EL。画素数はWQVGA(432×240)となっている。なお、このディスプレイは、タッチパネルとなっており、スクロールによるスムーズな操作が可能だ。また、タッチパネルだけでなく、本体の上部にも操作系のボタンが設けられており、こちらからも基本的な操作が可能となっている。

さらにFMラジオも搭載するほか、ネット機能も搭載。IEEE 802.11b/gの無線LANに対応しており「NetFront Browser for Walkman」を搭載する。また、変わった機能として、「おまかせリンク」を搭載してる。これは、現在聞いている音楽に関する動画を、YouTubeからストリーミング再生したり、Microsoft Live Searchで関連情報の検索を行うというものだ。またポッドキャストの利用も可能だ。

電源は内蔵のリチウムイオンバッテリー。充電はWM-PORT経由のUSB充電となる。フル充電に必要な時間は約3時間(1時間30分で約80%充電)。音楽再生の場合約33時間、ワンセグの場合約4時間30分、無線LANによるネット接続の場合約5時間30分の連続使用が可能だ。サイズは、約52(W)×約96.5(H)×約9.8(D)mm。質量は約98g。

なお、ソニースタイル限定モデル ウォークマン NW-X1060/BI(アイスブラック)も同時に発売される。