ローランドは、ドイツ・フランクフルトで開催されたヨーロッパ最大の楽器トレードショー「フランクフルト ミュージックメッセ 2009」にて、同社SONAR V-STUDIOシリーズのニュー・モデル「SONAR V-STUDIO 100」をはじめ、多種多様な新製品を発表した。
今回発表された新製品の中で、特に注目したいのが「SONAR V-STUDIO 100」。プロからも好評の統合型音楽制作システム「SONAR V-STUDIO 700」を、よりシンプルにスリムアップさせた同製品は、「SONAR 8」のコア・テクノロジーをベースに専用開発されたDAWソフトウェア「SONAR VS」を中心としたDAWシステム。「オーディオ/MIDIインタフェース」や「コントロール・サーフェース」、「デジタル・ミキサー」、「WAVE SDレコーダー」など、ハイクオリティーなハードウェアとソフトウェアをひとつにまとめている。単純な接続でスタジオクオリティの音楽制作環境を整えることができるため、ホームレコーディングからモバイルユースまで幅広い音楽制作シーンで活用可能だ。なお、SONAR V-STUDIO 700に採用されているコントロール・サーフェース「VS-700C」(SONAR 8 PRODUCERのみ使用可能)の単体発売も開始されるとのこと。
自宅録音などを始めたい人にもオススメできる音楽制作システム「SONAR V-STUDIO 100」(左)。接続やセットアップがシンプルで簡単に済むことも魅力のひとつだ。右はコントロール・サーフェースの「VS-700C」 |
また、シンセサイザー関連では、高音質、軽量、直感操作で多くのライブ・ステージなどでも活躍している「JUNO-G」の「JUNO-G Version 2」へのアップデートが発表され、ユーザー待望となる「サンプリング機能」が追加された。外部からの入力された効果音やリズム・ループなど、好みのサウンドを本体パネル上のボタンに割り当てることで、多彩なライブ・ステージ・パフォーマンスを実現している。既存のJUNO-Gユーザーに対しては、バージョン・アップ用のアップデータと追加マニュアル(PDF)を、メーカーWEBサイトにて無償ダウンロード配布する予定とのこと。
さらに、イベント会場などでのPAシステムとして威力を発揮する同社ライブミキシングコンソール「M-400」の「M-400 Version 2.0」へのアップデートも発表された。新システムには、SPACE ECHO の「RE-201」 、DIMENSION D の「SDD-320」 、PHASE SHIFTER の「SPH-323」 、STEREO FLANGER の「SBF-325」 、DIGITAL DELAY の「SDE-3000」、DIGITAL REVERB の「SRV-2000」といったローランドが誇るビンテージ・エフェクト6種を新搭載。8バンドの「パラメトリックEQ」や、「リアルタイム・アナライザー」、「LCRシステム」への対応も追加された。同時発表されたコンパクト・ボディのライブパーソナルミキサー「M-48」にも完全対応する。
「M-400 Version 2.0」(左)は、新しいモニター・ミキサー「M-48」(右)との相性は抜群。M-400に接続された各M-48のセッティングを、本体コンソールの画面上で素早く遠隔操作することも可能 |
同トレードショーでは、この他にも電子ピアノの新機種「DP-990R」、「C-330」、「C-230」3製品や、ライブ・ステージのモニタリングに最適なインイヤー・モニター「RH-PM5」、BOSSブランドからはコンパクトアンプ「Micro CUBE」用のプロテクティブ・カバー(マットブラック/エナメルレッド)などが発表され、ミュージシャンやクリエイターにとって、非常に注目度の高い発表となった。