米Sun Microsystemsは4月8日 (現地時間)、オープンソースのデスクトップ仮想化ソフトウエアの新版「VirtualBox 2.2」をリリースした。Open Virtualization Format (OVF)に対応、サポートするホストOSにMac OS X Snow Leopardが追加された。
OVFはDistributed Management Task Force (DMTF) がまとめた仮想マシンイメージの共通フォーマット仕様だ。VirtualBox 2.2では作成した仮想マシンやアプライアンスを開発者環境からエクスポート、またはプロダクション環境にインポートできる。共通フォーマットであるため、OVFをサポートする他の仮想化技術との相互運用も可能になる。
このほかハイパーバイザーの最適化による高速化を実現。ゲストに割り当てられるメモリーサイズが最大16GBに拡大された。ゲスト・プラットフォームがネイティブに近いスピードで動作するという。またLinuxとSolarisにおいてOpenGLを通じた3Dアクセラレーションをサポート、仮想マシンで動作するアプリケーションの幅が広がった。ホストインターフェイス・ネットワーキング・モードの追加により、仮想マシンでサーバ・アプリケーションを容易に取り扱えるようになった。
サポートするホストOSは、Windows Vista/ XP、Windows Server 2008/ 2003、Mac OS X (Intel Mac)、Linux、OpenSolaris (2008.05以降)、Solaris 10 (5/08以降)など。Mac OS Xについては、Appleが開発中のSnow Leopard、64-bitプラットフォームにも対応する。個人向けライセンスは無料。Sun VirtualBoxのサイトよりダウンロード入手できる。企業向けにはプレミアサポートを含むサブスクリプション・プランを用意しており、1ユーザーあたり年間30ドルからとなっている。
Sunによると、2007年10月以来のVirtualBoxの累積ダウンロード数が11,00万件を突破、登録者数は350万人に達した。「ダウンロードサイズが50MB程度とコンパクトで、5分とかからずに導入できる手軽さが受け入れられている」という。