三上博史、安倍なつみらが4日、都内で行われた音楽劇『三文オペラ』の公開稽古に参加した。

白塗りで登場した安倍なつみ(左)と三上博史 (C)谷古宇正彦

物語の舞台は、19世紀ロンドンの貧民街。三上博史扮するストリートギャングのボスが、"乞食商会"のピーチャム(デーモン小暮閣下)の一人娘・ポリー(安倍なつみ)と親に内緒で結婚したことから生じる騒動を描く。20世紀を代表する劇作家・ブレヒトの最高傑作とも呼ばれる同作を、東洋人として初めてブロードウェイに進出し、世界的に活躍する宮本亜門が演出。さらに、今回はデーモン小暮閣下のみならず、出演するキャスト全員が、白塗りで登場するなど話題性も高い一作だ。

会場となるBunkamura シアターコクーンで演出するのは、今回が初めてという宮本は、「初演出が嬉しくて、魅力的な劇場を破壊しました。舞台の床をとって、奈落を使って、会場の真ん中に穴を開けちゃいました。こんな使い方もあるんだと、蜷川さんに対抗して(笑)」と、同劇場で同じく『三文オペラ』を演出した経験のある蜷川幸雄を引き合いに出してアピール。奈落と袖を全部観客に見せる形で上演するのは、Bunkamura史上初の試みだという。

"動物園"に喩えられる多彩な出演陣。左から安倍、三上、田口トモロヲ (C)谷古宇正彦

また、「いろんなジャンルの方を集めたので、もう動物園です(笑)」と安倍やデーモン小暮閣下をはじめとする多彩な出演者を称し、「僕は調教はしませんが、楽しくやっています」と笑わせた。さらに、主演だけではなく、作品の歌詞全てを担当した三上については、「もう、のめりこみ方が半端じゃないです。あらゆる事に真剣で、これほど歌も歌えて、魅力ある人はいないんじゃないかな」と絶賛していた。

音楽劇『三文オペラ』は、Bunkamuraシアターコクーン(東京・渋谷)にて4月5日~29日までの期間で上演(地方公演あり)。詳細はこちら