漫才コンビのアメリカザリガニ(柳原哲也・平井善之)が、60分まるごと1本の長時間漫才に挑む特別番組『アメリカザリガニVS60分漫才』(毎日テレビ 4月3日 24:00~25:30※関西ローカル)の収録が3月31日、大阪市此花区のMBSスタジオinUSJで行われた。
同番組は、昨年開催された『第6回MBS新世代漫才アワード』で優勝したアメリカザリガニへの"ご褒美"として企画されたもの。本芸の漫才でとことん勝負したいという2人の希望で、ネタ時間60分という長尺漫才をほぼノーカットで放送する、ショートネタ全盛のテレビ界にあえて逆行するような? 前代未聞のスペシャル番組が実現した。しかも今回のネタは、この番組のために2人が一から練り上げた新作。2人のただならぬ気合がうかがえる。 収録本番、スタジオに集まった170名の観客の前に登場したアメリカザリガニは、「時間稼ぎしたろ」とわざとゆっくりしゃべってみせるなどのくすぐりで笑わせる枕から、いよいよ60分漫才の本題へ。ネタのテーマは"コンビニ"。おかしな客や店員、店内で起こるハプニング、替え歌を駆使したCMソングなどなど、あらゆる切り口からコンビニにまつわるネタを繰り出し、会場を爆笑の渦に巻き込んだ。また、ネタ中には互いにムチャ振りをしたり、いきなり予定外の行動をとったりとアドリブもたっぷり。ライブ感溢れる熱演で、60分1本勝負をノンストップで突っ走った。
収録後に行われた会見では、開口一番「めちゃめちゃしんどいですね」(平井)、「疲れました~」(柳原)とコメントし、さすがに疲労困憊の2人。じつは漫才の終盤、ネタの段取りを間違えて柳原を困らせてしまったとぶっちゃけた平井は「打ち合わせのときは『イェーイ! 60分漫才や!』ってスタッフと盛り上がって楽しかったけど、実際にやってみたらしんどかった~。最後は倒れ込むように終わりました(笑)」と感想を。柳原は「最後は僕の『もうええわ!』でなんとか締めましたけど、ホンマによう終われたよなと思います(笑)。人間の集中力って限界があるとわかりました。漫才って1時間もやるもんじゃないのかも(笑)」と無謀な? 挑戦を振り返った。
だが、終演後に客席から「アンコール」の大合唱が起こるほど盛り上がった60分漫才に「楽しかった」「またやりたいです」と手応えを感じているよう。柳原は「漫才師として、なんて贅沢なことをやらせてもらえたんやろうと思います。僕らは幸せ者です」と感慨深げに話していた。
なお番組では、アメリカザリガニの60分漫才をメインに、ネタ作りや稽古に奮闘する様子など、挑戦する2人の姿を追ったドキュメンタリー映像もたっぷりと放送する。