日本銀行は1日、「第140回 全国企業短期経済観測調査(短観)」の結果を公表した。調査対象企業は、金融機関を除いた全国の製造業、非製造業を合わせた資本金2,000万円以上の民間企業10,441社(製造業4,337社、非製造業6,104社)で、回答期間は2月23日~3月31日。
公表データによると、製造業の業況判断は、大企業がマイナス58、中堅企業はマイナス57、中小企業はマイナス57。また、非製造業は、大企業がマイナス31、中堅企業がマイナス37、中小企業がマイナス42となっている。製造業に比べると、非製造業の業況判断は悪くないが、「悪い」と認識している企業は「良い」とする企業を大幅に上回っている。製造/非製造を合計した全産業ではマイナス46で、前調査時(2008年12月)と比較すると、変化幅は22ポイント。業況を「悪い」とする方向に増加しており、いずれの業種も、3カ月の間に、各分野の不況の状況が拡大していることがわかった。
先行き(3カ月後)については、製造業種では、大企業マイナス51、中堅企業マイナス61、中小企業マイナス63。非製造業種は、大企業マイナス30、中堅企業マイナス45、中小企業マイナス52。両業種とも、大企業は明確に先行きが「悪い」と判断している企業は、現況判断に比べると少なくなっているが、中堅企業、中小企業は先行きを明確に「悪い」と判断する企業が多く、全体としては、マイナス52と、先行きも業績が「悪い」と判断する企業が多いという結果に。今後も経済の悪化が拡大すると見ている企業が少なくないことが窺える。