東海旅客鉄道(JR東海)は3日、山梨リニア実験線で、改良した試験車両による試験走行を開始する。営業線用車両へ発展させるため、更なる車内空間の拡大と居住性の向上を目指したとのこと。

改良された試験車両先頭車「MLX-01-901A」

改良された車両は2002年に製造された先頭車(MLX-01-901A)と中間車(MLX-01-22A)の計2両。先頭車は尖った先頭部分の長さを短縮し、客室スペースを大きくしたという。また、先頭車と中間車の客室部について、車体断面を丸型から角型へ変更し、窓側座席の頭上空間を広くするなど居住性を向上したとのこと。「より営業線に近い仕様の車両として試験走行を行います」(同社)。

先頭形状の変更図

超電導磁気浮上式鉄道の開発については、2005年3月に国土交通省の実用技術評価委員会から「実用化の基盤技術が確立した」との評価を受けたという。現在は、耐久性の検証や設備更新・延伸工事の設備仕様策定に向けた試験や開発を進めており、2008年5月からは実験線の延伸区間において、本格的なトンネル工事に着手しているとのこと。