IPA(独立行政法人情報処理推進機構)は30日、インターネットの利用者を対象にアンケートを通じておこなう"脅威"に対する意識調査「2008年度第2回 情報セキュリティに関する脅威に対する意識調査報告書」を公開した。

調査はインターネット上でのアンケートを通じて15歳以上のPC、インターネット利用者5,000名(男性2,625名/女性2,375名)を対象に1月16日から19日の間に行われた。今回の調査では、特にUSBメモリにおける対策状況と無線LANに対するセキュリティ対策状況についての調査が行われた。

調査結果では、回答者のうち約6割がUSBメモリを使用しており、USBメモリなどの外部記憶媒体を介して感染するウイルスについての概要を認知している割合が53.1%、3人に2人がUSBメモリを利用する際のセキュリティ対策を施していないことが判明した。

また、無線LANに関する調査では、利用者の約20%が無線LANの電波が自宅周辺に届く場合があることを認知しておらず、約30%が盗み見の危険性や外部アクセスによる侵入の危険性を認知していないという結果となった。無線LANの暗号化方式に関する質問では、利用者の約2割がWEPを利用、より解読が難しいWPA2の利用率が6%、暗号化をしていない、またはわからない利用者が約4割という結果となった。

IPAでは今回の結果について、USBメモリなど外部記憶媒体を介して増加するウイルスの増加、無線LANにおいてはWEP方式による暗号化を瞬時に解読する手法の存在と危険性を指摘。対策を促すとともに今後も啓発活動を行っていく予定だという。