黒が基調の着物姿で登壇した黒木瞳

日仏交流150周年を記念し、3月28日(土)より、上野の東京国立博物館にて、「Story of…カルティエ クリエイション~めぐり逢う美の記憶」が開催される。これに先立ち、26日、黒木瞳と坂東玉三郎をスペシャルゲストにトークセッションが行われた。

この特別展では、カルティエが創作した歴史的な時計やジュエリー、アクセサリーなど276点の作品が展示される。実際に作品を見て回ったという黒木は、「作品のひとつひとつに、作られた方、身につけた方の意思や記憶が刻まれているような気がしました息を飲むとはこういうことだろうなと思って……」と、豪華なジュエリーを前に圧倒された様子。

展示された中で最も印象に残った作品について聞かれると、坂東は「ひとつを選ぶのは難しいのですが……」と前置きしつつ、「最後に見たクロコダイルのネックレスも素晴らしかったし、友人の名前が書かれたシガレットケースもあって、先ほど黒木さんもおっしゃられた『意思』『記憶』が込められているような気がして、印象的でした」。

ちなみに、クロコダイル・ネックレスやダイヤモンド・スネークネックレスは、メキシコの国民的女優マリア・フェリックスが愛用していたそう。黒木にとっても強いインパクトを残したようで、「あのネックレスはすごかったですね。ご覧になられた方もびっくりするだろうと思います」とコメント。その後も「マハラジャの男性用ネックレスも印象的でしたよね」(坂東)、「あと、グレース・ケリーが愛用したという作品も、ニワトリの形の下に真珠が3つ、卵のように付いていて。きっと子供たちのことをイメージしたのだろうと思うけど、母性が感じられて素敵ですよね」(黒木)など、2人の"ジュエリー談義"は尽きることがなかった。

「『目の保養』という言葉がありますが、ここに来れば『心の保養』にもなると思います。美しい装飾品を見たら、きっと溜息が出ますよ(笑)」と黒木

坂東玉三郎も展示品に目を奪われた様子。「なかでも東洋の影響を受けた宝石や宝飾品に興味がありました。あらためて、自分の東洋人としての感覚が湧くのを感じましたね」

「黒木さんにとって、ジュエリーとはどんな存在ですか?」と聞かれると、「思い出に彩りを添えられる、素晴らしい作品と思います」とコメントした黒木。「今回の展覧会を見ながら、宝飾品は私自身の物語も映し出してくれると強く感じました。単にキラキラしたものを付けるのではなく、私の意思や記憶も刻んでいきながら、ジュエリーを付けられる女性になりたいと思いました」。豪華なジュエリーに負けじと"自分磨き"を宣言していた。

東京国立博物館の特別展「Story of…カルティエ クリエイション~めぐり逢う美の記憶」は、3月28日(土)より開催される。