暑さ対策では、ミストクーリングシステムや打ち水ペーブという面白い取り組みも行っている。これは、冷房設備のない屋外で実施されているものだ。ミストクーリングシステムは、肌に触れてもぬれない程度の水の粒をスプレーノズルで噴霧し、蒸発により肌の熱を奪うというものだ。一方の打ち水ペーブは、床ブロックの下にパイプを通し、そこから水を流し、毛細管現象によりブロックの表面に吸い上げられた水を蒸発させることによって熱を奪うというものだ。
電力に関しては、センター内のいたるところに太陽光発電パネルが設置され、その総面積は4000平方メートルにも及ぶ。太陽光による年間の発電量は約41万kwhの見込みで、瞬間最大発電量は487kwh。これにより、約175二酸化炭素トンの削減を行えるという。
また、消費電力の低減に向けた取り組みも行われ、蛍光灯を32.5mmのT10管から15.5mmのT5管に変更したほか、冷凍機のインバーター化、LED照明などを採用し、省電力化を図っている。照明においては、時間帯別に最適な明るさにコントロールしたり、トイレ等一部施設では、人感センサーによる制御も行っている。蛍光灯をT5管に変更したことでは、約17.8%の消費電力の削減が行えるという。
LED照明は、電気を直接光に変換するためエネルギー効率が高いほか、寿命が長いため交換にかかるメンテナンス費用の削減にも効果があるという。
空調機制御に関しては、外の涼しい冷気を店内に取り入れる外気冷房、店内のCO2濃度から混雑状況を判断し空調を調節するインバーター制御のほか、外気を水の気化熱を利用して温度を下げる「メガクールシステム」と呼ばれる設備も導入している。また、国内ではめずらしい、地熱を利用した冷却システムも導入している。