OpenGLなど描画技術関連の企画策定を行うKhronos Groupは24日 (米国時間)、Web上における高速な3D描画機能を提供する技術仕様「Accelerated 3D on Web」実現に向け、作業部会を設立する方針を明らかにした。3月23日から米サンフランシスコで開催されている、Game Developers Conference (GDC) 会場において発表されたもの。
Mozillaからの提案を受けて策定が始まるこの技術仕様は、ECMAScript (JavaScript) から3D描画技術のOpenGL / OpenGL ES 2.0にアクセスすることで、Webブラウザ上で高速3D描画が可能なWebアプリケーションの開発を可能にするもの。作業部会は4月に活動を開始、12ヶ月以内の仕様策定を目指す。
Khronosグループ代表のNeil Trevett氏は今回の発表にあたり、「Webブラウザ上でダイナミックな3Dコンテンツを展開する試みは、長年続けられてきた。パフォーマンスが向上したJavaScriptとアクセラレーションを得たOpenGL / OpenGL ESを一体化させる試みは、オープンかつ多目的な3D描画機能をWeb開発者およびWebブラウザに提供する歴史的な機会だ」とコメントしている。
Mozilla Corporation理事のChristopher Blizzard氏は、自身が運営するブログ上で、Khronos主導のもと作業部会が設けられることを歓迎。Firefox 3.5以降でサポートする方針を述べるとともに、Firefoxで3D描画を行うための拡張機能「Canvas3D」で活用されるだろう、との考えを明らかにしている。