日本百貨店協会は19日、2月の全国百貨店売上高概況を発表した。2月の売上は4,695億円余りで前年同月より11.5%減少。12カ月連続で前年同月比を割り込んだ。

同概況の調査対象百貨店は90社計278店舗。前年同月と比べた入店客数は「減少した」が121店舗、増加したと回答した店舗は8店にとどまった。

10都市(札幌 / 仙台 / 東京 / 横浜 / 名古屋 / 京都 / 大阪 / 神戸 / 広島 / 福岡)の売上高は3,002億円余りで、前年同月比11.9%減。10都市以外の地区の売上高は1,693億円余りで同10.7%減となった。地方別では、8地方(北海道 / 東北 / 関東 / 中部 / 近畿 / 中国 / 四国 / 九州)いずれも前年同月割れとなった。

商品別でみると、主要5品目(食料品 / 衣料品 / 身のまわり品 / 雑貨 / 家庭用品)がいずれもマイナス。1月の全国百貨店売上高概況では唯一プラスだった食料品も減少に転じた。なかでも対前年減少率が最も大きかったのは家庭用品で、前年同月比17.8%減。

同協会は「地方物産展など一部催事が人気を集めたこと、価格帯の見直しや改装の効果が見られる店舗があることなどプラス要素もあったが、消費者の節約志向で特選ブランドなどの高額品が依然不振であること、関連購買を喚起する大型の流行現象がないファッション分野では単品購入の傾向が強まって客単価が下落していること、一部店舗で改装工事による売場閉鎖の影響があること、バレンタイン商戦も当日が土曜日と重なり全体的に盛り上がりに欠けたことなどのマイナス要素が重なり、最終的には前年実績から大きく減少する結果となった」と分析している。