「そらとぶねこ」
りかちゃん、ふわりちゃん、きんちゃん、ななちゃん。ネコ四姉妹が空中を舞う『そらとぶねこ』(インプレスジャパン刊)の作者junkuさんが、写真共有サイト「Flickr」にアップしたネコ写真に、今も国内外のファンから熱いコメントが寄せられている。「Flickr」は、junkuさんのアルバム代わり。膨大な数の写真を掲載し、国内外で話題沸騰、その後、ブログ「そらとぶねこ airborne cats」を作成し、開設から1年で100万PVを記録した。爆発的な人気の理由は、ネコたちの愛らしい表情と、写真の美しさ。独特のやわらかな光に包まれ、表情豊かに戯れるネコ姉妹の写真を撮影するjunkuさんを訪ね、撮影秘話をうかがった。
ネコが教えてくれた写真技術
海外のプロカメラマンもうならす腕の持ち主、junkuさんは、実はアマチュアカメラマン。写真集の出版や、雑誌の表紙写真も手掛けるほどの写真の技術は、会社勤務の傍ら、ネコの写真を撮りながら腕を磨いたのだという。
「もともとカメラが好きで、数年前、デジタル一眼レフNikon D70が発売した時に、すぐに購入しました。フォトグラファーのタクマクニヒロさんのワークショップに参加するなどして、写真の基本を勉強したのですが、なんといっても、ネコたちに教えられたことが大きいですね。この子たちを撮影しながら覚えていったことが大きいです」と笑う。
「そらとぶねこ」といえば、ネコがリビングで思い切りジャンプしている写真が有名だが、これはjunkuさんがねこじゃらしを使ってネコと遊んでいる中で生まれた偶然の産物。「ふわりちゃんがよく遊びながらジャンプしていたので、その姿を撮ろうと思って」、ねこじゃらしを左手で持ちながら、右手でカメラを構えて撮影。すると、出来上がった写真は、まるでネコが空を飛んでいるような格好になったのだとか。それから、junkuさんは「そらとぶ」写真の撮影をスタートした。ネコたちがジャンプする一瞬の動きを止めるため、フラッシュをたいて、高速シャッターで撮影しているが、この方法は、ネコを撮るうちに自然に覚えていったという。
(つづく)