定額給付金の給付が一部地域で始まっているが、それを悪用した振り込め詐欺への相談が既に寄せられているという。そのため国民生活センターでは、定額給付金の給付をよそおった振り込め詐欺への注意を公式サイト上で呼びかけている。
国民生活センターの発表によると、市役所職員と名乗る者から「定額給付金の手続きが終わっていない」「定額給付金の給付のため口座番号を教えてほしい」といった電話が各地のセンターにかかってきているとのこと。現在、国民生活センターと全国の消費生活センターをオンラインネットワークで結ぶ「PIO-NET」には、定額給付金の給付を装った手口に関する相談が少なくとも35件(3月9日までのPIO-NET登録分)確認されているという。
主な手口としては、(1)市役所職員を名乗り、給付の手続きのためとATMへ誘導、(2)市役所職員を名乗り、口座番号などを不正に入手しようとする、(3)フリーダイヤルへの電話を求め、個人情報を不正に入手しようとする、(4)自動音声のアンケートに回答させ、個人情報を入手しようとするーなどが確認されている。
国民生活センターは、振り込め詐欺の典型的な手口として、定額給付金の給付手続きをATMで行うなどの嘘を言い、携帯電話で誘導し、ATMで操作させて金銭を振り込ませることがあると指摘。総務省や市区町村がATMの操作を指示したり、個人情報を聞き出したり、手数料等の金銭を要求したりすることはないとした上で、不審な電話などには「相手の電話番号等をメモして、すぐに警察や近くの消費生活センターにご連絡下さい」と呼びかけている。また、「定額給付金に関するアンケート」といった電話で、住所などの個人情報などを聞かれた場合も、そのまま電話を切り、近くの消費生活センターに相談して欲しいとしている。