毎年2月中旬に開催されるテレコミュニケーションの大型イベント「Mobile World Congress」。同イベントが開催されたスペインのバルセロナは、ガウディーの建築物などでも有名な観光都市だ。街中にはいたるところに観光スポットがあり、ガイドブック片手に朝から晩まで街歩きを楽しむ日本人の姿を目にすることも珍しくはない。
でも「普通の観光では物足りない」なんて人もいるだろう。そんな人にお勧めなのが毎週開催されている大規模な蚤の市である。そこでは観光客向けのお土産ではなく、スペインの生活が直に感じられるローカルな商品が多数売られている。また売られている雑貨や中古品のなかには、携帯電話に関係したものも探せばみつかることもあるらしい。さっそく現地で蚤の市を訪問してみた。
月水金土、週4回開催される蚤の市
バルセロナの蚤の市会場へ行くには、まず街の中心のカタルーニャ広場から地下鉄1号線に乗ってGlories駅で下車する。駅を降りると多くの人が蚤の市会場に向かっているのでその流れについていけばよい。開催日は毎週月・水・金・土の4回で、朝7:00くらいから午後15:00くらいまで開かれている。
バルセロナの蚤の市は150年の歴史があるらしく、個人の不用品を売りに来る人から、雑貨や電気製品を処分する業者までたくさんのお店が軒を連ねている。こんなもの誰が買うんだろう? と思えるガラクタに地元のおじいちゃんが見入っていたり、洋服の掘り出し物に観光客が殺到していたりといった光景を見ることができるので、自分で買物せずとも蚤の市全体の雰囲気を楽しむのも面白い。
たいていの店では英語が通じるが、地元の人が自宅の不用品を処分している店などでは現地のスペイン語、またはカタルーニャ語しか通じないこともある。まぁそんなときは筆談なり、電卓片手にあれこれ身振り手振りで値段交渉などをするのもいいだろう。
なお、バルセロナはスリの多い都市とも言われている。会場が込み合っているときは身の回りの物には気をつけたい。
見ているだけで楽しい蚤の市
蚤の市は観光客だけではなく地元の人でいつもごった返している。あれやこれやと売られているものをゆっくり眺めていたら、2~3時間はあっという間に過ぎていくだろう。蚤の市会場内を見てみると、屋根のある屋台は専門店が多く、露店や屋台は何でも屋が多いようだ。
売られているものは古本の山、靴や洋服、DVDからドアの取っ手やシャンデリアについていたガラスの飾りまで、とにかく何でもありといった様相。一つのアイテムを専門に取り扱う専門店から、家庭内の処分品と思われる皿や玩具、カバンなど、なんでもごっちゃりと売っている屋台まである。これを見ているだけでもかなり面白い。
蚤の市で携帯電話関連商品をゲット!?
さて専門露店の並ぶ側を歩いてみると、ベルト屋やかばん屋などに混じって携帯電話のお店もいくつかある。ケースや充電器などをメインに扱っている店もあれば、携帯本体をずらりと並べた店もある。携帯本体も新品だけではなく、中古のものも売られていた。ちなみに価格はまぁ相場相応レベルだ。
なおスペインの携帯電話はSIMロックがかかっており、特定所業者のSIMカードしか利用できない。そのため蚤の市で携帯を買うときは「オープンか? 」(ロックがかかっていないか)と確認するとよい。もしもお気に入りの携帯が見つかったら、その場で自分の持っているSIMカード(ドコモのFOMAカードやSoftbankのUSIMカードでもよい)を入れて動作・通話チェックをするとよいだろう。
また不用品を売っている屋台や露店のほうでは、中古以下とも思えるジャンクな携帯がころがっていることもある。電気店の閉店セールなのか、携帯関係の充電器などのアクセサリ類が山の用に売られることもあるようだ。残念ながら今回はそんな掘り出し物のお店に出くわすことはできなかったが、何が見つかるかわからないのが蚤の市の楽しみでもある。バルセロナへ行く機会があったら訪問してみてはいかがだろうか?