米Advanced Micro Devices (AMD)は現在ドイツのハノーバーで開催されているCeBITにおいて3月3日(現地時間)、DirectX 10.1をサポートしたノートPC向けGPUの新製品「ATI Mobility Radeon HD 4830 / 4860」を発表した。同社によれば、40nmプロセスを採用した業界初のGPUで、HD再生などの高パフォーマンスと同時に、省電力によるバッテリ駆動時間の持続が期待できるという。

「ATI Mobility Radeon HD 4860」

今回発表された製品はATI Mobility Radeonの中でも最上位モデルにあたる。640基のストリームプロセッサを搭載し、駆動クロックは4860が650MHzで832GFLOPS、4830が450または600MHzで512-768GFLOPSとなる。上位モデルの4860ではGDDR5をサポートし、最大メモリ帯域で4GbpsとGDDR3の世代と比較して倍以上のパフォーマンスを実現する。下位モデルの4830ではGDDR3またはDDR3のサポートとなる。両モデルともにDirectX 10.1に準拠し、オーディオ出力をサポートしたDisplayPortをデュアルで搭載。マルチGPU機能のCrossFireX、そのほか省電力動作をサポートするPowerPlay、PowerXpress、Switchable Graphicsといった機能にも対応する。

製品の登場時期は2009年第2四半期以降で、まず台湾のASUSが同時期にリリース予定の「Asus K」のノートPC製品にATI Mobility Radeon HD 4860が搭載されることになる。現時点でそれ以外の製品提供計画については説明されていない。