全国で「三井ガーデンホテル」のチェーン展開をしている三井不動産グループの三井不動産ホテルマネジメントは3日、三井ガーデンホテル四谷を全館オープンした。
同ホテルは、地上11階・地下1階建てで、10・11階は賃貸住宅階(13棟)となっている。地下1階にはワインバー&ショップ「BOTTEGA 四谷店」、1階にレストラン「PIZZA SALVATORE CUOMO 四谷店」が入る。客室は2階~9階で、全121室。料金は、大人1名1室利用時の1泊料金は15,500円~(モデレートシングル利用時)。同チェーンとして都内では、第4番目のホテルとなる。
三井不動産ホテルマネジメントの代表取締役社長 松本邦夫氏は「同ホテルは女性のお客様が増えていることから、女性の声を取り入れてコンセプトを作り上げました。家具・備品など女性ならではの視点でこだわっております」と語る。"女性ならではの視点"を作るため、アンケート調査を介して女性利用客の声を取り入れ、同社の女性スタッフが中心となってインテリアデザインなどを計画したという。そうしたことから、通常の同チェーンにおける女性利用率が3割のところ、同ホテルでは4・5割を見込む。
具体的な女性向けの内装・設計としては、同館8階をレディースフロアを設け、エレベーターに非接触型カードキーを導入することで宿泊階以外に停止できないように、防犯性を高めている点が挙げられる。インテリアはベージュ系を基調とし、ブラウン系の家具や備品をそろえる。またアンケート調査より「必ずしもバスタブにつからない」といった女性の声から、バスタブのないシャワーブースのみのシングルルームを設けたり、「自然光に近い光で化粧をしたい」という要望からLEDとダウンライトを組み合わせて洗面台の明るさを自然光に近づけるなど、随所に女性の声を反映した工夫が施されている。
三井ガーデンホテルチェーンは1984年の「三井ガーデンホテル大阪(現:三井ガーデンホテル大阪淀屋橋)」開業以来、2009年で25周年を迎える。さらに今夏に仙台、札幌、2010年秋に上野の開業を予定しており、これらを合わせると17施設・4521室となる。3日に開業した「三井ガーデンホテル四谷」は、25周年の特別価格の宿泊プランや女性スタッフが考案したアメニティなど備品を用意したレディースプランを実施することで、稼働率80%強を狙う構えだ。