このような顔文字も一発変換、学習いらずの「Social IME」Mac版がリリース

ネット上で共有された辞書により変換効率アップを図る日本語変換プログラム「Social IME」がMac OS Xに対応、クライアントソフト「Social IM」としてβ版がリリースされた。3月1日時点での最新バージョンはv1.03。動作環境はMac OS X 10.5以降、フリーウェアとして利用できる。

Social IMEは、慶應義塾大学理工学研究科において開発された、ユーザー参加型の日本語入力システム (IME) 。PCや携帯電話などコンシューマ機器に搭載される日本語IMEは、ネットワークに接続する必要がないスタンドアローン型がこれまで一般的だったが、Social IMEではインターネット上に共有辞書を設置、複数のユーザがアクセスし単語登録を行うことにより、辞書の語彙数増加と変換効率の改善を図る。

具体的なメリットとしては、芸能人やマンガの登場人物名など従来の日本語変換辞書ではカバーしきれない固有名詞、医学や化学など専門用語の共有が挙げられる。Web上のデータを用いた新しい変換エンジンを装備、予測変換機能による入力効率もアップしているという。ただし、共有辞書がネットワーク上に存在するという構造上、インターネット接続時でなければかな漢字変換を実行できない (現行バージョンの仕様)。

Social IMEではほとんどの機能がサーバサイドに実装されているが、APIが公開されているため、自由にクライアントソフトを開発できる。Social IME公式サイトで公開されているクライアントはWindows版のみだが、今回リリースされたMac OS X版やAndroid版は、公開されたAPIをもとにユーザ有志により開発されている。