一畑電車(島根・出雲)はこのほど、レトロ電車「デハニ50形」の営業運転を3月末で終了すると発表した。1928年(昭和3年)製の「デハニ52号」と1929年(昭和4年)製の「デハニ53号」の2両で、「当社唯一の自社発注製造車両として、製造後80年以上も現役で走行してきた。現役の電車としては最古参に分類される」(同社)。現在はお座敷車両に改造され、団体列車、イベント列車などで使用されるほか、保線や救援車両としても活躍し、鉄道ファンの注目を集めていたという。

引退する「デハニ52号(奥)」と「デハニ53号(手前)」

同車両の運行終了を記念して、同社は「引退記念特別ヘッドマーク」を付けた特別運行を実施する。運行日は3月21日、22日、28日、29日。各日とも2便を運行する。第1便は電鉄出雲市10:55発 - 松江しんじ湖温泉11:56着、第2便は松江しんじ湖温泉13:50発 - 出雲大社前14:53着。両便とも途中駅は停車しないとのこと。料金は1,500円。乗車には往復ハガキによる応募が必要で、募集定員は各便とも70名(29日第2便のみ40名)。応募者多数の場合は抽選となる。応募締め切りは3月10日必着とのこと。このほかに事前申込制の貸し切り運行も受け付ける。利用人数が36名までなら1両、70名までなら2両で運行するとのこと。運行区間は松江しんじ湖温泉 - 電鉄出雲市で、運賃は片道1両当たり24,120円。

また、同社は500枚限定で「引退記念1日フリー乗車券」を販売する。価格は2,500円でこども用はなし。デハ二50形車両の『引退特別ヘッドマーク』のミニレプリカが付いているとのこと。販売期間は3月6日~31日。ただし売り切れ次第販売終了となるという。利用期間は3月6日以降の任意の一日。販売場所は松江しんじ湖温泉駅、雲州平田駅、電鉄出雲市駅、 出雲大社前駅。

特別運行の応募方法、貸し切り列車の申し込み方法など詳しくはこちら