GNUプロジェクトは20日 (米国時間)、コマンドラインシェル「bash 4.0」をリリースした。多くのUNIX系OSに対応したソースコードは、ライセンスにGNU GPLv3を適用、GNUプロジェクトのFTPサイトや各地のミラーサイト経由で配布される。
2004年7月以来4年7ヶ月ぶりのメジャーアップデートとなる今回のリリースでは、zshライクな機能を追加。ディレクトリ名を入力するだけでカレントディレクトリを変更できる「autocd」、サブディレクトリを再帰的にファイル検索する「globstar」、入力補完時にディレクトリ名のスペルミスを修正する「dirspell」などのオプションが新設された。
新しいリダイレクト演算子として「&>>」を追加、標準出力 (>>) と標準エラー出力 (2>&1) を結合したデータをファイルにアウトプットすることが可能になった。case構文中のコマンド区切り文字として「;&」および「;;&」を追加、いわゆるフォールスルーが実現されている。
bashのラインエディット機能を担うライブラリ「GNU readline」もアップデート、メジャーバージョンのv6.0としてリリースされた。変数「history-size」の定義により履歴の最大数が設定できるようになるなど、いくつかの変更が加えられている。bash 4.0のビルドには、ソースコードに同梱されるreadline 6.0が必要。