スペイン・バルセロナで開催中の「Mobile World Congress 2009」に東芝は、薄型ボディに大画面液晶を搭載したWindows Mobileスマートフォン「TG01」のプロトタイプを出展した。同社がヨーロッパ市場向けに発表したもので、この夏の発売を目指して開発が行われている。日本市場への投入は現時点では未定。
4.1型ワイドの大画面液晶を搭載した「TG01」。画面の縦横回転機能は未実装だったが、製品版ではセンサーにより本体を傾けることで可能になるという |
背面のデザインもシンプル。上部にあるのはオートフォーカス対応の320万画素カメラ |
厚さ9.9mmの本体に4.1型ワイドVGA(480×800)液晶画面を搭載したスマートフォン。OSはWindows Mobile 6.1 Professionalで、加えて独自のタッチユーザーインタフェースを備えている。これにより、スタートメニューから階層を深く追っていくことなく、目的のアプリケーションソフトを起動することができる。また、ACCESSの「NetFront Widgets」を搭載しており、ウィジェット(Ajaxベースのミニアプリ)を実行することもできる。
画面に触れた指を左右にスライドすることでメニューのグループを選択できる独自ユーザーインタフェース |
TG01は主要チップセットにQUALCOMMの「Snapdragon」プラットフォームを採用しており、プロセッサとして動作周波数1GHzの「QSD8250」を搭載する。SnapdragonにはHD動画(720p)のデコード機能、3Dグラフィック機能、GPS、モバイルテレビ(MediaFLO / DVB-H / ISDB-T)、HSDPA/HSUPA、Wi-Fi、Bluetoothのサポートなどが含まれており、今回の展示でも3Dグラフィックを使用したゲームがスムーズに楽しめる様子がデモンストレーションされていた。
「Prince Of Persia」が480×800ドットのフルスクリーンでなめらかに動作する様子 |
TG01に実装される機能としては、H.263 / H.264 / MPEG-4 / WMV動画の再生、MP3 / AAC / AAC+ / AMR-NB / AMR-WB / WMA / WAVサウンドの再生、オートフォーカス付き320万画素カメラ、Bluetooth 2.0+EDR、802.11b/g無線LAN、GPS、加速度センサーによるモーションコントロールなどが予定されている。プログラム実行用メモリは256MBで、ストレージは最大32GBまでのmicroSDHCカードを利用できる。
携帯電話ネットワークはGSMクアッドバンドに加え、W-CDMA(2100バンド)に対応。受信最大7.2MbpsのHSDPAに加え、送信最大2MbpsのHSUPAにも対応する。本体サイズは129×70×9.9mm、重量は129gで、バッテリ駆動時間は連続待受が約275時間、連続通話が約5時間となっている。