2月28日放送スタートのNHKドラマ『白洲次郎』(全3話 21:00~22:29)の試写会が17日、東京・渋谷のNHKで行われ、同ドラマに出演した伊勢谷友介と中谷美紀が出席した。

試写会に出席した伊勢谷友介(左)と中谷美紀

激動の昭和史を駆け抜けた白洲次郎の生涯を初めてドラマ化。知られざる白洲のエピソードを、イギリスロケを含めた壮大なスケールで描いていく。

1919年の日本。神戸一中に通う17歳の白洲次郎(高良健吾)は、喧嘩に明け暮れる日々を送っていた。猛勉強の末にイギリスのケンブリッジ大学の入学を果した次郎(伊勢谷友介)は、真のジェントルマン道に触れていく。帰国後の1928年、伯爵令嬢・正子(中谷美紀)との運命的な結婚を機に、近衛文麿(岸谷一徳)や吉田茂(原田芳雄)と親交を深め、戦争回避のための政治活動にのめり込んでいく。

大の白洲次郎ファンだという中谷は「映画などの撮影中に苦しかったり疲れた時、次郎さんの写真を眺めていたほど憧れの男性。そんな次郎さんの物語に出演できて本当に幸せでした」と告白しながら、「今の時代、保身に走る方々がたくさんいらっしゃいますし、優しさと弱さを混同されている男性が多いと言いましょうか(笑)。次郎さんは、リスクを背負って人のために戦うことができた人。犠牲を恐れない強さがあり、貫くべきところをはっきりと主張したことは尊敬に値します。この時代において、最も必要とされている人だと思いますよ」と混迷を深める現在の日本に、彼のような人物の出現を切望した。

「彼が常々言っていた"プリンシプル"という言葉に感銘を受け、ルックス的にも格好良く憧れていたので、演じられて嬉しかったです」と伊勢谷

「台本読んだ時点で、次郎さんの政治的な専門用語の多さにビックリ。伊勢谷さんはよく覚えたな~と正直思いました。見事でしたよ」と伊勢谷を褒め称えた中谷

主人公の白洲次郎役を演じきった伊勢谷は「心に火がこもるような人物として描けたら、凄く幸せなことですね。テレビとは思えないぐらいのものに出来上がったんではないかと思います」と作品に自信を覗かせていた。