NVIDIAは、「Tegra」の新プラットフォームを発表した。Tegraは、ARM系CPUコアとGeForce GPUコア、HD映像再生エンジン等を統合したSoC(System-on-a-Chip)。同社では「Computer-on-a-Chip」と呼んでいる。Netbook(ネットブック)よりも小型なセグメントをターゲットとしており、高性能ポータブル機器向けにTegra 600、スマートフォン等より小さな携帯電話向けにTegra APXという2つのシリーズラインナップを持つ。

Tegra 600シリーズ自体は2008年6月に発表されたものだ。今回新プラットフォームとして可能となった点は、従来までの720pに加え1080pフルHD映像再生のサポートが追加されたこと。NVIDIAではこの映像エンジンに加え、強力なグラフィックスコアによる3Dユーザーインタフェースおよびゲーム、Wi-Fiと3Gへの対応、長時間のバッテリ駆動をTegra 600の特徴として掲げている。Tegra 600は同時に、コンパクトで低価格であることも武器としており、(NVIDIAが定義する)「Mobile Internet Device」(MID)は99ドルという価格帯から実現できるとしている。

Tegraに統合された機能

Tegra、そしてION、GeForceの価格的位置づけ

ネットブックにはION、MIDとスマートフォンにはそれぞれのTegraが用いられる

Intelプラットフォームとのサイズ比較

Tegra APXでは、新製品「Tegra APX 2600」が発表された。これは昨年発表されたTegra APX 2500の上位版という位置づけとなるが、クロック等の詳細な仕様は公開されていない。なお、OSとしてWindows Mobileのほか、Google Androidにも対応を表明している。

スマートフォンにおけるOSシェアの予測

新プラットフォームにより高性能化とともにサポートOSも拡大された

Tegra MIDの製品イメージ

Tegra APXによるタッチパネル搭載携帯電話の製品イメージ