2008年度(2009年3月期)通期業績は、売上高で5600億円、営業損失が690億円、当期純損失が1,300億円の赤字になる見通しを明らかにした。2008年10月時点の公表値に比べて、売上高で1400億円の減少、営業損失では520億円、当期純損失では520億円の赤字拡大となる。
同社では、修正要因として、景気後退および競争激化による売り上げ減少で580億円、会計基準を米国会計基準から日本会計基準に変更したことによる影響で20億円の減少とする一方、販売費および管理費の削減などで80億円のプラスとして、合計520億円の営業損失の下方修正としたほか、営業外収益への影響として、有価証券評価損の追加計上で51億円の減少、その他営業外損益で4億円の減少、会計基準変更による影響で15億円のプラスとして、合計40億円の減少。さらには、税金の減少分として、会計基準変更による影響で50億円の増加、その他で10億円のマイナスとして合計40億円のプラスになるとした。
ホームエレクトロニクス事業の通期予想は、売上高は前回予想に比べて650億円減の2050億円、営業損失は250億円赤字幅が拡大し、520億円の赤字に拡大する見通しだ。
カーエレクトロクスニクス事業は、売上高が前回予想に比べて690億円減の2960億円、営業損益は100億円の黒字から、125億円の赤字に転落する予想とした。大幅な生産調整を第4四半期に予定しているという。その他部門は、売上高が60億円減の590億円、営業損益がブレイクイーブンの予想から45億円の赤字予想とした。
なお、2009年3月期第3四半期(10-12月)連結業績は、売上高が前年同期比37.8%減の1312億円。営業損失は107億円の赤字、当期純損失も261億円の赤字となった。9カ月累計(4-12月)の売上高は22.9%減の4583億円。営業損失は238億円、当期純損失は791億円の赤字となった。
ホームエレクトロニクス部門は、プラズマテレビやDVDレコーダー、オーディオ製品の売上減やブルーレイディスクプレーヤーの収益悪化などが響き、売上高は48.8%減の514億円。そのうちディスプレイの売上構成比は約39%となり、前年同期の約42%から低下した。
営業損益は前年同期の8億円の黒字から、98億円の赤字へと悪化した。カーエレクトロニクス事業は、市販およびOEM向けのカーオーディオ、市販カーナビゲーションシステムの売り上げ減少と原価率の悪化により、売上高は前年同期比28.4%減の663億円、営業損益は前年同期59億円の黒字から、12億円の赤字に転落した。その他セグメントでは、電子部品および携帯電話スピーカーユニットの不振で、売上高が24.5%減の135億円、営業損益は前年同期の4億円の黒字から、6億円の赤字となった。