東京地下鉄(東京メトロ)はこのほど、南北線(目黒 - 赤羽岩淵)に「9000系」2編成12両を増備した。型式番号こそ在来型9000系と共通だが、快適性、リサイクル性、安全性の面できめの細かい変更が行われたという。
快適性の向上については、冷房装置を従来車の48.8kWから58.0kWへと向上し、ひとり当たりの座席幅を450mmから460mmへ拡大した。床面は10mm下げてホームとの段差を縮小し、乗降性に配慮しているという。さらに連結面よりの網棚は10mm下げて使いやすくし、優先席部分の吊り手も80mm下げたとのこと。
車体はセミダブルスキン構体を採用し、車体隅の柱材を強化。合わせて溶接位置を変更して衝突安全性を向上したという。「車体に使用しているアルミ合金の種類を統一してリサイクル性を向上させました。また、火災発生時に有毒ガスを発生する材料や、高温で溶け落ちる材料は使用しないなど、火災対策を強化しました」(同社)。同車両は現在、試験走行を実施しており、今春に営業運転を開始するとのこと。