Windows 7で初めて搭載されることになる「マルチタッチ」の機能。これに関して、Windows 7 Team Blogの中で開発チームが利用方法やTIPSについて紹介している。現時点でまだベータ版のWindows 7だが、すでにマルチタッチ関連のAPI実装はほぼ完了しており、マルチタッチに対応したマシンにWindows Update経由で最新ドライバを導入するだけでOS標準のタッチ機能の数々を楽しめる。
マルチタッチ機能の利用にはマルチタッチ操作に対応したスクリーンやタブレットPCが必須になるが、Microsoftによれば現時点で下記のマシンのみが対応する状態だという。
Dell Latitude XT Tablet PC(Dell Latitude XT、Dell Latitude XT2)
TouchSmartはタッチ操作をセールスポイントにしたHPのシリーズ製品で、2008年11月に発表されている。一方のLatitude XTは既存のタブレットPC製品をマルチタッチ対応にしたもので、2009年2月に発表された。これらPCにWindows 7ベータ版を導入後、TouchSmart All-in-Oneの場合はWindows Update経由で最新ドライバを入れ、Latitude XTとTouchSmart tx2の場合はN-Trigのサイトからドライバをダウンロードする。注意点としてはまだベータ段階のドライバのため、Windows 7製品版が登場するまでの段階に正規版のドライバに入れ替える必要がある。
開発チームでは、マルチタッチ機能を体感するにはリニューアルされたアプリケーション群をぜひ試してほしいとコメントしている。たとえばWindows 7では、お馴染みの「Paint」がUIを含めて全面刷新されたが、これがマルチタッチを体験するには最適だという。タッチパネルやドライバにもよるが、マシン環境によってWindows 7が同時に認識可能な指の数が2つ、あるいは4つかそれ以上と異なってくる。もし複数の指のタッチに対応しているのならば、ブラシを選択して思うがままにキャンパスをなぞってほしい。果たして何本までのタッチに対応できるだろうか?
同チームでは他にも、進化したタッチ機能とUIについて紹介している。たとえばIE8では画面の好きな場所を触って動かすだけでスクロールが可能になったり、あるいは"フリック"動作で画面を切り替えることも可能だ。タッチした地点から画面右側に向けて指を弾くように動かすと、"1つ前のページに戻る"という動作を入力できる。
Channel 10内にある、ビデオによる動作例紹介 |
またタッチ機能はタスクバーに対しても有効で、タスクバー上のアイコンをタッチした状態のまま上方向にスライドすると、ジャンプリストが出現する。わざわざ右クリック動作の必要がないということだ。
この他にもWindows Media Centerでもマルチタッチを活かした新機能の数々が搭載されており、ビデオで動作例が紹介されている。
そしてWindows 7でマルチタッチを快適に使うためのコツは、各種ボタンやコントロールを大きくすることだ。コントロールパネルで各種コントロールのサイズを中(Medium)か大(Larger)に設定しておけば、操作ミスが減ってストレスも軽減される。もし現時点でマルチタッチにトライできる環境の人がいれば、ぜひ試してみてほしい。