東京地下鉄(東京メトロ)はこのほど、同社の銀座線(浅草~渋谷)とメトロ文化財団の地下鉄博物館(東京・江戸川)の展示物が経済産業省から「近代化産業遺産群 続33」として認定されたと発表した。23日に経済産業大臣から認定書と銘板が贈呈されるという。銘板は浅草駅・上野駅・新橋駅・地下鉄博物館に設置されるとのこと。

東京メトロ銀座線

浅草駅4番出入り口上屋

銀座線は日本初(東洋初)の地下鉄として昭和2年(1927年)に浅草 - 上野間で開業し、昭和14年(1939年)には渋谷までの全区間が開業したとのこと。なお、浅草 - 新橋間は東京地下鉄道が開業し、新橋 - 渋谷間は東京高速鉄道が開業したという。新橋駅付近には両線の直通後に使われなくなった「東京高速鉄道の新橋駅」があり、これも近代化産業遺産として認定された。

東京地下鉄道1000形車両

東京高速鉄道の新橋駅

東京高速鉄道100形車両

東京地下鉄ではほかに「浅草駅4番出入り口上屋」、「東京地下鉄道の創業者、早川徳次像(銀座駅コンコース)」も認定された。地下鉄博物館では、「東京地下鉄道1000形車両(1001号車)」、「東京高速鉄道100形車両(129号車)」、「テストピース(当時のトンネル壁断面)」、「ターンスタイル自動改札機(再現品)」、「東京地下鉄道株式会社社史」が認定されたとのこと。

「近代化産業遺産」は、経済産業省が近代化産業遺産を地域活性化に役立つものとして認定し、活用に向けた取り組みを促進するための事業とのこと。現在も稼働中の鉄道路線としては、2007年にJR東日本の鶴見線、JR九州の肥薩線、黒部峡谷鉄道が認定されているという。