ローランドはこのほど、東京渋谷のライブハウス「O-East」にて内覧会を行い「The NAMM Show 2009」に出展した新製品群の国内発売を発表した。会場ではデジタルピアノ「V-Piano」など新製品を活用したデモステージも行われた。
今回の製品発表は、利用シーンに応じてRoland、Cakewalk、BOSS、EDIROLの4ブランドに分かれて行わた。そのなかで特に前面に打ち出されていたのが新開発のデジタルピアノ「V-Piano」だ。これについては、すでにレポートしているので、それ以外の主な製品を紹介していこう。なお、価格はすべてオープンとなっている。
Rolandブランド
まずはRolandブランドから見ていこう。「VP-770」は歌いながら鍵盤を弾くことで合唱やバックコーラス、ボコーダーサウンドなど多彩なボーカル表現を可能にする「ボーカル・デザイナー機能」搭載のキーボード。6種類のサウンド・バリエーションが用意され、音数を自動調整して最適なハーモニーを作り出す「AUTO HARMONY」や、マイクから入力したボーカルのピッチを自動解析してさまざまな効果を加える「AUTO NOTE」機能を新に搭載する。SuperNATURALテクノロジを活用したブラスを始めとした、アンサンブルセクションも充実。自分の演奏や声を最長18秒間録音し、オーバーダブおよびループ再生が可能な「サウンド・ルーパー」や、USBメモリに保存したオーディオファイルを鍵盤で再生するといった機能も用意される。同製品には新開発のハンズフリー・マイク「DR-HS5」を同梱。2009年春の発売予定で、実売予想価格は未定。
「AX-Synth」は同社として初めてシンセサイザ音源を内蔵した49鍵ショルダー・キーボード。SuperNATURALを含む、ライブ用に最適化された8種類の音色を用意する。グリップ部にはモジュレーション・バーやリボン・コントローラ、Dビーム・コントローラなど多彩なコントローラを搭載。ACアダプタだけでなく乾電池駆動にも対応する。単三乾電池8本で約6時間の演奏が可能だ。USB端子を搭載し、USB-MIDIキーボードとしても使用可能。発売は7月を予定しており、実売予想価格は未定。
「ARX-03」は「Fantom-G」シリーズなど対応製品に装着して音色を追加できるエクスパンション・ボード。ARXシリーズ第3弾となる同製品はSuperNATURALテクノロジによる高品位なブラス音色を搭載する。ブラス独特の演奏表現を再現するだけでなく、任意の音色を演奏する最大6人のプレイヤーを組み合わせ、好みのブラスセクションを編成可能だ。2月発売予定で、実売予想価格は5万円前後。
同社シンセサイザのフラッグシップモデルである「V-Synth GT」はパッチ/トーンを一新。エフェクトタイプが追加され、WAVファイルのインポートにも対応するなど、メジャーバージョンアップが施された「V-Synth GT Version 2.0」へ進化。既に発売中で実売価格は35万円前後、アップデータも公開されている。
以上はいずれもRolandブランドのシンセサイザ音源。そのほかに新たなデジタルドラムも登場した。「TD-4K-S」は表現力豊かなドラム・サウンドを搭載したデジタルドラムV-Drumsシリーズの新製品。ドラム音色125種類、ドラムキット25種類を搭載した新音源モジュール「TD-4」がセットされる。チューニング/マフリング(ミュート)専用ボタンや、練習やウォーミングアップに役立つ充実の「リズム・コーチ機能」を搭載。既に発売中で実売価格は11万円前後。
さらに「DT-HD1」はV-Drums Lite「HD-1」に対応したパソコン用チューター・ソフト。ドラム譜画面とゲーム画面が用意され、タイミングのずれなどをパソコンの画面上で確認しながら練習することができる。同製品にはパソコンとHD-1を接続するためのMIDIインタフェース「UM-1G」を同梱。3月中旬発売予定で、実売予想価格は8,000円前後。