観客動員数400万人、興行収入50億円を突破する大ヒットとなった『レッドクリフ Part I』の続編、『レッドクリフ Part II』完成披露フェスティバルが、5日に東京・六本木で開催された。試写に先立ち行われた舞台挨拶では、ジョン・ウー監督、金城武、リン・チーリンらが登壇した。
『Part I』に続き『Part II』でも孔明を演じる金城は、前作の大ヒットを受け、「様々な国の役者やスタッフが集まって、世界中で有名な三国志をジョン・ウー監督が映像化し、これだけ多くの方々が見て好きになってくれたことが、率直にすごく嬉しいです」。
『Part II』では、三国志の中でもハイライトのひとつである「赤壁の戦い」が本格的に幕を開け、かつてないスケールで水上戦が描かれる。「戦いのシーンを演出する際、黒澤明監督の『七人の侍』のエンディングを見て参考にしてほしいとスタッフに伝えました」とジョン・ウー監督。「緊迫した戦いの中でも、人間性の部分がしっかり描かれているところが、私にとってすごく勉強になっています。登場人物の1人である尚香(ヴィッキー・チャオ)と兵士との絆を描いた部分も、『七人の侍』からヒントをいただきました」と語り、市川崑監督へのリスペクトも表明するなど、日本映画を愛する一面ものぞかせた。
「世の中は不況に陥っていますが、この映画で描かれる友情や勇気、愛こそ、いま最も大事にすべき要素では?」とジョン・ウー監督 |
「僕はひとつの役で参加しているだけ。(前作のヒットで)個人的な喜びより、これだけの映画を作り上げた監督への喜びが強いですね」 |
本作の最も思い入れのある場面を聞かれた金城は、孔明が一夜にして10万本の矢を調達するシーンと回答。「実際に撮っている間、もちろんCGも一部ありますけど、僕の目の前とすぐ後ろを本物の矢が飛んでいたんですよ。本当は怖いけど、孔明は怖くない表情をしないといけなくて。相手役の人は怖い表情をしていいのに、僕だけ冷静に立ち振る舞うのがちょっとつらかったですね」。
リン・チーリンが「皆様にお会いできて、とても嬉しいです。ありがとうございます」と日本語で挨拶すると、観客から大きな拍手が |
前作に続き、主題歌を歌うalan。「『Part II』でも、映画のテーマ"愛""強い信念""勇気"を伝えたい。心をこめて大切に歌いました」 |
リン・チーリンは自ら演じた小喬(周瑜の妻)について、「やわらかく、力強く、水のような女性です」と日本語でコメント。監督からは「リアルで自然な小喬であってほしい」とアドバイスされたそうで、「私の心が、小喬の心に近づくようにと考え、演じたつもりです。その思いは観客の皆さんにもきっと理解していただけると思います」と語った。
最後はジョン・ウー監督が、「映画を応援してくださるファンの皆さんに、心から感謝を申し上げます。『Part II』を見て元気になって、楽しい人生を送ってもらえたらと思います」とコメント。舞台挨拶を締めくくった。
『レッドクリフ Part II』は、4月10日(金)より日劇1・日劇3ほか全国超拡大公開。
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