UQコミュニケーションズは、モバイルWiMAXによる下り最大40Mbpsの高速モバイルデータ通信サービス「UQ WiMAX」を2月26日より開始すると発表した。サービス開始時のエリアは東京23区と川崎市・横浜市の一部。料金プランは、月額使用料4,480円の完全定額制プラン「UQ Flat」1種のみとなる。7月1日からの本格的な有料サービス開始を前に、6月30日までを「お試し期間」として設定、基本使用料および登録料を無料にする。

シルバーを基調とした端末で、スタイリッシュさをアピールするUQコミュニケーションズ

真のモバイルブロードバンド環境を目指すUQ

同社は3日、都内で記者会見を開催し、同社代表取締役社長の田中孝司氏から、UQ WiMAXの概要の説明やUQが目指すモバイルブロードバンドについて説明が行われた。

田中社長は冒頭で、2007年12月21日のモバイルWiMAXの免許割り当てから、13カ月を経て、UQ WiMAXの発表に至ったことについて、「キャリアを短期に立ち上げるのは非常に苦しかったが、なんとか今日の発表会を開くことができた」と胸中を語った。

USB接続型データ通信端末「UD01SS」を掲げる田中孝司社長

続いて、「電話とPC」と題して、これまでの通信業界の動向について解説。昔懐かしい黒電話や最近の携帯電話のスライドなどを映しながら「かつて”一家に一台”という固定電話の時代があり、今は”一人一台”の携帯電話の時代になった。やっとどこでも電話ができる時代がやって来た」と述べた。また、昨今のブロードバンド環境についても言及。15年前は大きなデスクトップPCに電話線を繋ぎ、ダイヤルアップでインターネットをしていた。しかし、数年前からは、固定回線が高速化し、3G網を利用したデータ通信が成長。さらに、ほとんど全てのノートPCに無線LANが内蔵され、「屋内や家庭などではどこでも自由にインターネットを楽しめる時代にようやくなった」(田中社長)と説明した。

これらの現状の通信機器・環境の変化を踏まえ、今後同社は、制限されたインターネットへのアクセスではなく「自由に(インターネットへアクセスできる)”真のモバイルブロードバンド”を作っていきたい」(同)と語った。

またUQ WiMAXが取り組むべき方向性について田中社長は、「我々のサービスは世界基準。フューチャーブロードバンドであると思っている。今までの”なんちゃってブロードバンド”ではなく、本当の意味でのブロードバンドを楽しんで頂きたい」とアピール。HSDPAに代表される3Gブロードバンド通信とは異なるサービスである点を強調した。

四半世紀前までは、世界はまだ”電信”の時代だった

ADSLと無線LANの普及が、インターネットの世界を大きく拡大

現状のモバイル環境。3Gモバイルカードによる通信は、ランニングコストの高さや通信速度の不安定さなどがネックになっている

UQ WiMAXは、次世代モバイル通信の主役になり得るか

発表会では田中社長自らがノートPCにUQ WiMAX端末を接続し、スピードテストを実施。通信の高速性を実証してみせた。

UQコミュニケーションズが掲げる5つの特徴

会場の実証テストでは下り約16Mbps、上り約4Mbpsとなった