映画『少年メリケンサック』の公開直前会見が2日、都内で行われた。会見には主演の宮崎あおい、監督の宮藤官九郎らが出席。わきあいあいとした掛け合いで場を和ませつつ、映画の感想や撮影時のエピソードを語った。
本作は"パンクバンド"をテーマにしたノンストップコメディ。かんな(宮崎あおい)は、動画配信サイトでバンド「少年メリケンサック」を見かけたことから、彼らをプロデュースすることに。ネットで爆発的な人気を得ていく中、協調性なし・人間性崩壊済みの中年パンクバンドの少年メリケンサックと、レコード会社のお気楽OL・かんなはミニバンに飛び乗り、暴走続きの全国ツアーに旅立つ。ドラマで数々のヒット作を送り出した宮藤官九郎が、監督・脚本を務める。
映画のPRのため、仙台、札幌、愛媛など全国9都市をキャンペーンで回ってきたという宮崎ら一行。今後は沖縄と宇都宮にも訪れるという。初めて本格的な全国キャンペーンに参加することになったという宮崎は、「シャイな県、テンションが高い県など県民性が見えました。直接お客さんと会えるというのはすごくパワーがもらえますし、がんばろうって思えました」とその感想を述べた。
会見では「(お客さんが映画を)観たいと思うことを少しでも話せればいいと思う」と話す宮崎。だが、キャンペーンも回数を重ねるうちに話すことがなくなってきたのだとか。「主人公に共感する部分はありますかという質問に、あおいちゃんがある日から突然"ありません"て言い出しちゃって」と宮藤が明かすと、会場は笑いの渦に。「最初の方はいろいろ考えて言ってたんですけど……。なるべく同じことは言いたくないという葛藤もあって」と慌てて弁解する宮崎だった。
映画2作目(?)となる宮藤官九郎。「こんな企画にゴーサインを出す東映さんが一番"パンク"だ!」と東映の心意気に拍手 |
「佐藤浩市さんの弟役ということで、光栄です」と話す木村。ちなみにこの日、佐藤は別映画の撮影のため欠席 |
撮影での思い出を聞かれると、宮崎は「キム鍋がおいしかった。あの鍋のおかげでさらにチームワークがよくなった気がします」と、木村が映画に出演するたび作るという"キム鍋"を真っ先に挙げた。それを聞いた木村も「僕を起用していただけると鍋が食べられるという評判を広げていきたい。みなさんもおいしいし、僕もおいしい」と野心を伺わせた。
会見中には「少年メリケンサックで紅白は狙っていますか」と予想外の質問も飛びだした。この質問に木村は「歌詞ご存じですか? 紅白どころか民放だってあきまへんで!」と一蹴。「そんなことよりキム鍋が商品化されたらいいな」と話し、取材陣の笑いを誘った。宮藤も紅白出場については「ん〜、無理でしょうね。 YouTubeが限度……」あきらめ気味。少年メリケンサックの過激なパフォーマンスを拝見するには、今のところ映画館に行くしかなさそうだ。
映画『少年メリケンサック』は、14日(土)より全国東映系ロードショー。
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