東海旅客鉄道(JR東海)の山北駅(神奈川・山北)で1日、開業120年式典が開催された。地元の山北町は開業120周年記念事業の実行委員会を組織し、今後1年間を通じて「鉄道の町やまきた」をPRするという。同町では10月14日に鉄道記念日イベントを開催するほか、3~4月の「やまきた桜まつり」、4月の「ソーラン山北よさこいフェスティバル2009」、11月の「山北町産業まつり」、年3回のウォーキング大会などの行事を「120周年記念イベント」として連携させる。また、2010年1月31日には山北駅周辺でフィナーレイベントを開催するという。
山北駅は1889年(明治22年)2月1日に東海道本線の駅として開業した。同駅は箱根峠を越える列車に補助機関車を増結するための重要拠点だった。また、地元の生産物を東京へ向けて出荷する役割も果たした。積み荷は木炭・木材や竹製品、みかんが主だったが、小田原の漁港から関西へ鮮魚を運ぶ中継基地でもあり、一日あたり880両の貨車が出発したとのこと。1934年(昭和9年)に丹那トンネルが開通すると、東海道本線は現在の新ルートに切り替えられた。旧ルートは御殿場線に名前を変えたが、山北駅は現在も山北町の玄関として親しまれているという。