コバルト文庫(集英社刊)の人気小説で、TVアニメ、OVAなどでも人気を博した『マリア様がみてる』。その4thシーズンが2009年1月より放送開始となった。そこで今回、主演キャスト陣が語った、新シリーズに向けての意気込みなどを紹介しよう。
主演キャスト陣が語る『マリア様がみてる』4thシーズン
今回のコメントは、第2話「特別でないただの一日」のアフレコ終了後のもので、福沢祐巳役の植田佳奈、小笠原祥子役の伊藤美紀、藤堂志摩子役の能登麻美子、松平瞳子役の釘宮理恵、細川可南子役の小清水亜美、武嶋蔦子役の佐藤利奈、山口真美役の斎藤千和の7人が参加。4thシーズンにかける意気込みや見どころなどを語ってくれた。
――『マリア様がみてる』4thシーズンにかける意気込みを教えてください
植田「福沢祐巳役の植田佳奈です。前回のOVAが終わってからもラジオをやらせてもらったりとか、ラジオドラマやCDドラマなどを続けてやっていたこともあって、特にまた始まったという感じはなくて、『あ、またアニメもやれるんだ』っていうほんわりとした感じで、特に"頑張るぞっ!"ていう感じがないのが、リリアンっぽいなあと最近思っているところです」
伊藤「小笠原祥子役の伊藤美紀です。祥子さんをやるのは久しぶりでしたが、でもやはり祐巳の言ったとおりで、山百合会アンド皆さんのファミリーが出来上がっているので、"古巣"に帰ってきたようなとても楽な気持ちでやらせていただいています。だから、意気込みというほど強い気持ちはないですね。祥子は最高学年としてだいぶ祐巳ちゃんのことを落ちついて見られるようになったので、もしかしたら祐巳ちゃんの下にスールができるかもしれないなあ、なんていうことも考えつつ、温かく見守って、あんまりヒステリーにならない祥子が(笑)、今シーズンではお届けできるのではないかと思っています」
能登「藤堂志摩子役の能登麻美子です。4thシーズンの収録前日などは、ちょっと時間が開いていたので、ちゃんと志摩子を演じられるかなって緊張したりもしてたんですけど、でも実際に収録が始まって皆の声を聴いた瞬間に感覚が戻ってきて、自然に志摩子を演じることができました。それはやはり今までの積み重ねがあったからこそで、あらためてうれしいなと思いました。4期目も頑張っていきたいなと思ってます」
釘宮「松平瞳子役の釘宮理恵です。初めてこの作品に出たときにものすごく緊張していたことが印象に残っているのですが、4thシーズンの第1話では、もう本当にリラックスしていて、久しぶりにこのリリアンに戻って来られたなって、私もこの作品に溶け込めて、楽しんで演じることができるところまで来られたのかもしれません。秋のイベントでみなさんと一堂に会せたのが、私にとってはすごく大きくて、そのワンクッションあってのアニメだったので、すんなりと入ってこられたように思います。精一杯、瞳子を演じていきたいと思いますので宜しくお願いいたします」
小清水「細川可南子役の小清水亜美です。私はOVAからの参加だったので、レギュラーのほうでの参加は初めてでとても緊張しておりました。1話で早くも可南子のエピソードがあるのですが、まだどこか手探りでいます。でも実際に皆さんとアフレコをやらせていただいて、とても気持ちが楽になりました。アフレコ現場に来てみて、変に緊張しすぎて身体に力が入りすぎてしまうということはなかったので、この現場には不思議な力があるのかなって思いました。本当にマリア様がみてるのかもしれません(笑)」
佐藤「武嶋蔦子役の佐藤利奈です。このアニメが始まる前にCDドラマをやらせていただいたのですが、ちょっと番外編みたいな話で、私がまだ蔦子として存在しはじめたころくらいの話だったので、ちょっと年齢が上がりすぎて、貫禄を醸し出しすぎてしまい(笑)、そこを音響さんに『そこはまだ若いので』という風にいわれたのがとても印象的でした。長い間携わらせていただいているので、ついつい自分も何か成長している面を見せねば、みたいなことを思うんですけど、そうじゃないときもあるんだなと、時系列を意識しないといけないんだなと思いました。『マリア様がみてる』では、いろいろなCDドラマやらラジオドラマやらOVAやらといっぱいあったので、そのあたりを意識しないといけないと思ったりしていたんですけれど、アフレコが始まって音響監督さんが『ごきげんよう』と言って入ってきた瞬間に『あ、マリア様の世界はこうだった』と思って、一気に帰ってきた感じがしましたね。長く携わらせていただいているので、本当にうれしく思ってます。頑張ります」
斎藤「山口真美役の斎藤千和です。蔦子と真美のコンビがどんどん当たり前のように存在してくるようになったので、すごく楽しく演じています。ここでひとつとっても意気込みっぽいことを言わせていただくと、私も『そろそろお姉さまに会いたい!』と思います(笑)。とんとお姉様を見かけておりませんので、4thシーズンではぜひとも。本来、わたくしもお姉様がまだいると思うんですが……。お姉様に会いたいなって思っております(笑)」
――本日は第2話の収録だったと思うのですが、この2話までの見どころなどがありましたら教えてください
植田「第2話で『特別でないただの一日』というお話を原作に沿ってやっているんですけど、やはり祐巳的には妹問題が少し終結したというか、前回のOVAシリーズでは、瞳子ちゃんが出てきて、可南子ちゃんが出てきて、どちらが妹になるんでしょうっていう感じだったんですが、序盤で可南子ちゃんのほうに一区切りがつく感じですので、そこがやっぱり一番の見どころなんじゃないかと思います」
伊藤「ストーリーとしては、いきなり1話、2話と学園祭シーンがやってきましたので、出演者の方も多かったですし、花寺の方たちもいらしてくださったので、とても賑やかな感じに仕上がっていて、面白くて笑えるところもたくさんあると思います。個人的には、先ほども話したように、私も祐巳も一回り大人になったなあという感じがすごくして、祐巳もすごくしっかりしてきちゃったんですよね、残念ながら(笑)。私も一つ高いところから祐巳を見られるようになったというか、もう私と祐巳の二人だけの関係ではなく、広い目で見られるようになったということで、今までとはちょっと違うニュアンスになっているんじゃないかなって思います。そこに瞳子ちゃんと可南子ちゃんという二人が入って、新鮮な感じで、新しい風を入れてくれた感じなので、すごく楽しくなりそうだし、1話、2話を録っていても本当に楽しかったです。楽しみにしてください」
能登「白薔薇の2人はとても落ち着いていて、ゆったりとした安定感で物語に関わっています。それはそれで、とても白薔薇っぽくて好きなんですけど、今回2話のほうで聖様が学園祭に訪れていて、やっぱり聖様が出てくると、あらためて前を振り返ったりもするのですが、確実に新しい空気とか、新しい風というのが流れていて、その交わり方というのがすごくいいなと思いました」
釘宮「ぜひご注目いただきたいのは『マリア様がみてる』の持ち味である楚々とした学園の雰囲気とキャラクターたちのたたずまいでしょうか。そこは何があっても(笑)揺るぎませんので1、2話の序盤だけでなくすべての話数に通じる空気感のようなものを堪能していただけると嬉しいです」
小清水「可南子目線から言わせていただくと、今回の1話、2話あたりで、可南子はぐっと大きく成長すると思うんです。そういったところを見ていただけたらうれしいです。『マリア様がみてる』シリーズ全体にいえることだと思いますが、絵や色使いがとても美しいのも大きな魅力のひとつだと思います」
佐藤「学園祭が行われて、その中に"劇中劇"があるんですけど、皆さんがいろいろな衣装を着て登場しますので、そこが普段にはない面白さだと思います。個人的には、第2話の『特別でないただの一日』というタイトルの意味を、祥子様がおっしゃるところがあるんですけど、あそこのやりとりがものすごく好きで、台本を読んだ瞬間に、映像と合わせて『あぁ、祥子様って本当に素敵。こんなことを言えてしまうなんて』って思いまして、美紀さんがおっしゃっているのが本当に愛情にあふれていてとても素敵でした」
斎藤「この作品に参加して、映像を観るといつも思うのが、日本の女性は美しいなって(笑)。本当に大和撫子というか、祥子様なんか特にそうなんですけど、所作のひとつひとつが美しいです。今回は学園祭の話だったんですけど、ワイワイガヤガヤしてる中でも、ひとりひとりの背筋がピンと伸びていて、動きがとっても綺麗で、そうしたたたずまいが『マリア様がみてる』の美しい世界観を際立だせているのだと思います」
――それでは最後に、4thシーズンを楽しみにしているファンの方々へのメッセージをお願いします
植田「TVシリーズが始まるにあたって、周辺もいろいろと展開していきます。WEBラジオの『マリア様がみてる』が始まったり、ラジオCDが出たり、CDドラマでも、まだアニメ化されていないエピソードなどもドラマ化されて、ずっと応援していただいてるファンの皆様も新しいファンの皆様もきっと楽しんでいただける内容です。原作もアニメも……どちらの『マリア様がみてる』もよろしくお願いいたします」
伊藤「まずファンの皆様に本当にお礼を言いたいなって思います。私のところに来るファンレターの中では、マリア様のファンの方が一番多くて! 『マリア様がみてる』をいつも応援していただき本当にありがとうございます。皆様のおかげでこんなに長いシリーズにさせていただいています。この4thシーズンは瞳子ちゃんと可南子ちゃんが入ってまた新しくなった『マリア様がみてる』の世界にどっぷり(笑)と浸っていただいて、私たちと皆様とでまた一緒に楽しんでくことができたらいいですよね。どうぞよろしくお願いいたします」
能登「TVシリーズなので、毎週毎週皆さんにご覧になっていただけるっていうはとてもうれしいなといいますか、ありがたいなと思います。そんな中で、この学園とか物語の世界観とか空気感って、ほかではあまりないんじゃないかなって演じながら思ってます。登場人物たちの成長も見守っていただけたら嬉しいです」
釘宮「今期は物語の渦中に入っていくことになると思います。ようやく雰囲気に慣れたとはいえ、まだまだ集中して演じていくことが大切だと思っています。最後まで力の限り演じきっていきたいと思いますので、皆さんも画面の前でハラハラドキドキしながら、そしてこの雰囲気に浸りながら、毎週楽しんで観てくださればうれしいなと思います。よろしくお願いします」
小清水「可南子にとって、今回のTVシリーズはいろいろな出来事があると思うんですけれども、それを精一杯演じていきたいと思います。可南子の良さと決断を見届けていただけるとうれしいなと思っています。ぜひご覧になってください」
佐藤「本当に長い間携わらせていただいておりまして、また皆様にお会いできたことをうれしく思います。蔦子的には、気になるあの娘がアニメーションに出てくるのか否かというところがとても気になっています。そんな展開があればいいなって願いつつ、楽しんで演じていきますのでよろしくお願いいたします」
斎藤「何度もシリーズ化されている『マリア様がみてる』の作品のパワーをいつも感じます。しっかりした作品の世界がいつでもそこにあって……。演技を通してまたそこの静粛な世界に戻っていける体験を真美を通じてさせていただけて幸せに思っています。作品を愛してくださる皆さんもきっと同じお気持ちだと思います。ぜひ放送を楽しみにしていてください」
TVアニメ『マリア様がみてる 4thシーズン』は、現在テレビ愛知、チバテレビ、テレビ神奈川ほかにて好評放送中。
TVアニメ『マリア様がみてる 4thシーズン』放送スケジュール
放送局 | 放送日 |
---|---|
テレビ愛知 | 毎週木曜日 26時28分~ |
チバテレビ | 毎週火曜日 25時15分~ |
テレビ神奈川 | 毎週水曜日 25時15分~ |
テレ玉 | 毎週火曜日 25時30分~ |
サンテレビ | 毎週木曜日 26時10分~ |
KBS京都 | 毎週火曜日 25時30分~ |
AT-X | 毎週土曜日 10時30分~ / 21時30分~ 毎週水曜日 14時30分~ / 24時30分~ |
(C) 今野緒雪/集英社・山百合会3 |