サッカー元日本代表の中田英寿氏は22日、「なにかできること、ひとつ。」をテーマとした一般財団法人「TAKE ACTION FOUNDATION」の設立とプロジェクト概要を発表した。会見では同財団代表理事の中田氏が登壇し、今後の展開を明らかにした。
同財団は、中田氏らにより2008年に行われたチャリティー活動「TAKE ACTION! 2008」を、さらに「公益財団法人を目指して取り組む」べく設立された。「すべての人間がWin - Winの関係で、プラスの"何か"を教授できる取り組みをしていく」(同氏)という。
具体的な活動については、まず世界共通言語であるサッカーを利用した「LIFE AFTER FOOTBALL(ライフ・アフター・フットボール)」プロジェクトがあげられる。同プロジェクトは、賛同した地方都市の自治体や企業などへ自身が率いるサッカーチーム「TAKE ACTION F.C.」を無償で派遣させ、遠征試合やサッカークリニックなどのイベントを展開。その収益を日本ユニセフ協会や国際協力機構(JICA)などを通じて、世界中の厳しい環境下に置かれた子供たちへサッカーボールを贈るというもの。「LIFE AFTER FOOTBALL」の最初の試合は、4月12日に山梨県甲府市にて元日本代表選手らと地元チームとで行うとしている。
凛々しいスーツ姿で登場した中田氏は、「法改正で一般財団法人というのがつくれることになった。財団、NPO、NGOと色々考えたが、財団法人化がいちばんいいと考えた。これからは公益財団法人を目指していきたい。この財団の目的は、自分が世界中を旅した中で、見て経験したものが反映され、"楽しみながら参加した結果が第三者のためになる"という仕組みを考えていくためのもの」とコメントした。
また、地方活性化については「地方に行くと、地方活性化の必要性を感じることがある。各地での試合を通じて、サッカー教室などを開き、自治体とともに考えながら、地方を活性化できるような取り組みができればいい。そして選手には無償の協力ではなく"仕事"として来てもらい、対価を払うことで、彼らのセカンドキャリアの創出という面でも貢献したい」と語った。